うさぎのつぶやき

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2005年01月31日(月) ◆田舎と都会

高校を卒業して都会に出てきた私。

会社での研修期間も終わり、順調に新生活をスタートした私はその年の夏、
同じ宮崎市内から一緒に寮生活をスタートさせた数人の友人と共に帰省しました。

その一人「T」と青島海岸に泳ぎに行こうと約束をしました。
市内の目抜き通りで待ち合わせて、バス停で時間待ちをしている時でした。

カッコいい車に乗った若い男性が近づいてきて

 男 「どこ行くの〜?」
 T  「青島まで・・・」
 男 「送っていこうか〜?」
 T  「え〜ッ!?・・・でも〜」
 男 「送るだけやし、乗って。さぁ乗って!」
 T  「どうしよう・・・?」
 私 「やめとこうよ〜、全然知らない人だし・・・」
 私 「やっぱり、いいわ!バスで行くから」

ところがそのバスの時間はまだまだ1時間近く待たなければなりませんでした。

 男 「青島行きはさっき出たところやから、まだまだ時間があるやろ」
    「車で行けば30分くらいしかかからないし、早く乗り〜よ」

そうせかされて、じゃぁ送ってもらおうか・・・という事になりました。
相手は二人組み、私達も二人です。
車中、どこから来た?とか何歳?とか、他愛のない話して、もうすぐ青島海岸に着くと
言う時に、私達は後部座席でコソコソ話をしました。

 T  「どうする?」
 私  「うん、どうやって逃げようか?」

車が止まった瞬間にドアを開けてダァーっと走り出そう!という事に決めました。
周りには人がたくさんいるので、何とかなるだろうと言う考えでした。

着いた瞬間、ドアの取っ手に手をかけた時でした。

 男   「じゃあね〜気をつけて!」

 ・・・・・・

別に本当に何かを期待していたわけではなく、むしろその逆を想像していた私達は
なんだか肩透かしを食らったようで、あっけにとられてしまいました。
息せき切って走るつもりだったのに・・・。

思わず出た言葉

 「エ〜ッなんで?泳がないの〜?」
 「なんで?送ってやるって言っただけやろ、じゃ帰るわ。」

立ち尽くす私達を残して車は立ち去っていきました。
私は全く、べっぴんさんではないけれど、K子は飛びっ切りの美女です。
魅力がないはずはありません。

でも気を取り直してふっとした瞬間思いました。

そうや!これが宮崎なんや!!宮崎の人間なんやァ!! ってね。
都会に出て、わずか半年も経たないくらいしか生活していないのに
いかにも都会人になったような気がして、ついこの間まで住んでいた所の人間の
気質を疑うなんて・・・。
かっこつけていた自分を神様が諭してくれたんだと大いに反省したのでした。
遠い遠い昔の笑い話です。


ところが最近は一寸事情が違ってきているようです。
犯罪が増え、そのケースや手口も都会並みになってきました。
先日起こった宮崎の殺人事件、

幼い子供を持つ主婦が、子供を幼稚園に送った後、男性と会い、その後殺められてしまった
と言うのですから驚きです。
夕方ご主人に電話して子供をお迎えに行って欲しいと頼んだそうですが・・・。

「バッグを買って欲しいとねだられてかっとなって手をかけた」と犯人は供述しているそうです。

この事に限らず、最近宮崎でおきた事件がよく目に入ります。

遠い昔、体験したあのほのぼのとした人間性はもはや失われてしまったのでしょうか?
そうだとしたら残念なことです。


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