フランソアの日記

2005年03月24日(木) 最後の準夜

 今日は定年退職する方との最後の準夜だった。帰る人がみんな「お疲れ様でした。お元気で」と声をかけている。彼女にとって最後の勤務で緊急入院が2名も入るし、煩雑な準夜だった。舌打ちしながら働く人なのに、さすがに今日は切れてなかった。

 この人には本当に苦労させられた。私だけではなくスタッフ全員。初めて深夜勤務をした時には言われもない事で睨まれて陰で泣いてしまった。次の勤務表がでると、一番にチェックしたし・・・。夜勤が一緒になっていると勤務表が出た日からブルーが続いた。あまりにも酷いので精神科のDrに彼女について相談したら「彼女はストレス耐性が低くて、緊張しやすいんでしょう」とアドバイスを受けた。いやいや…ヒステリー+ボーダーでしょう。

 まぁ、そんな彼女だけど、最後の勤務はそそうのないように送り出してあげたかった。勤務が終わったらビールで乾杯しようと買って持っていった。でも、彼女は記録が終わらなさそうで、私は終電に間に合わなくなりそうなだし、挨拶して帰った。はじめて人と別れの挨拶をするのに泣かなかった。冷静で、綺麗に言葉を言えたのは生まれて初めてだ。いつもは感極まって泣いてしまう。気分はターミナルの患者を看取ったときの気分だ。あぁ、送り出せて良かったって…。帰って、持ち帰ったビールで自分に乾杯。

 準夜の前に、今日は銀座まで行って、記念品を受け取ってきた。これはKさんの尻拭い。…Kさんの頑張りは知っているから、口に出しては言えないけど、Tさんは今日までが勤務だから、もう受け取っておかなければいけなかったのを、出来上がりが明日で注文している。間に合わないジャン。いい大人二人で買いに行ってるのに、どうしてそんな間違いをするのかな??まじでそそっかしい。勤務の都合上、私がとりに行くことになった。遠いし3時間も前に家を出た。

 銀座のミキモト・・・初めて入った。デザインはシンプルなんだけど、質の良い素敵なものがたくさんあって、ついつい欲しくなった。Tさんの置き時計に記念の文字が刻まれて。とっても素敵だ。2万円強・・・・高い・・ちゅうか、病棟費の収入は17万ぐらいなのに、何ゆえに太っ腹??定年退職だから??でも、彼女は3年しかいなかったので、3万ぐらいしか、病棟費をいれてないのに、めちゃくちゃお得やん。嘘やろぉ・・小学生でもそのくらいの計算は出来るよぉ・・・。

 Kさんは、はっきり言って人柄は憎めないすごく良い人なんだけど、ナースには向いてない。いや・・・向いてなくはないか・・・病棟勤務は向いてない。多分、訪問看護ならすごく適正を発揮するだろう。今日は2件のインシデントレポートを書いていた。ひとつは点滴間違い(ブドウ糖液を生食でいっていた・・・しかも心不全の患者に)もうひとつはリストバンドを全く違う人につけてるし・・・。基本的なマニュアルを全て無視して仕事をしているくせに、レポートには目も当てられないような言い訳が書いてあった。

 狂ってる!!

 Mさんの泣かされた事件については後日記入しよう。


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