今ここに 在るはずの我の頼りなき輪郭に ふと気づき震える冬の夜触らないでといいながら この手は宙をかくように 探している二度と往けない海がある 辿りつけない かえりみち信じること 信じたいこと 信じられないこと 諦めきれないこと鳴かない鳥をずっと飼っている もう空にも放してやれない ごめんね肌を刺すくらいのこんな風がいい 晴れた日のベランダに ひとり