今年もまた あの夢のように綺麗な桜を見ることができた。 優しい穏やかなひと時。
いつまで・・・と考えると 誰もがいつか必ず迎えねばならない その日 を思い、胸がつぶれそうになるから
今はただ あの桜色の煙るような景色を 繰り返し 繰り返し。
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合わなかった薬を一つ断薬できたお陰で 一時期の酷い倦怠感はだいぶ良くなったのだけど 情けないくらいに虚弱になってしまった我が身は 少し無理をしただけでグッタリする始末。
暫く、 何もかもが怖くて不安で、何もかもに怯えて 気がつけば思いに沈み、涙ぐむような日々が続いていて わたしはどうなってしまうのかと そればかり考えていたのだけど
最近、少し正体不明の恐怖から目を背けていられるように なってきた気がする。
ただ薬を飲み忘れようものなら 不安感の足音が近づいてくるのがわかって 自分がやっぱり薬の力を借りて 精神を保っているのだな・・・と 改めて薬の効き目を実感する。複雑な心境。
それでもいい。 騙し騙しでも細く長くやっていければ。 最低限のモノだけでも抱えていられるなら。
まだ見届けなければならないことがあるんだ。
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一週間もたないだろうといわれた伯母は ほとんど眠りの世界の住人になりつつも 生きることを続けてくれている。
願わくば どうか どうか その見る夢がせめて最期まで楽しいものでありますように と 見舞いに行くたびに痩せていく手を ただ握る。
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来年も あの桜色が見たい。
絶対 と 祈るように 想う。
ゆうなぎ
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