覚書
※テキストに書いていた日記を此処に転記して残す。 かけがえのない想い出と女としてのわたしを この場所にも刻んでおきたくて。 それと共にわたしという人間を母としてと同時に 一人の人格として理解し、支え、 今回も背中を押してくれた長男に心からの感謝を。 ・・・ありがとう。
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彼と無事に逢えた。 二泊三日のノンビリデート。
朝早くの新幹線に乗り、彼の街へと向かう。 携帯メールと電話でお互いに連絡をしつつ・・・
到着して着いたよ〜とメールすると 折り返し電話があって 既に着いて改札口に待ってるとのこと。
人ごみを泳ぐようにして改札に向かうと笑顔の彼がいた。
まずは喫茶店で一息。 この喫茶店もすっかりお馴染みになった場所。
あの一通のメールでの出会いからもう10年にもなろうとしている。 一度くらい行ってみたいと思っていた彼の街が こんなに懐かしく身近なものになるなんて・・・不思議。
彼がわたしの方に来てくれて逢うのも好きだけど こうして彼の街でデートするのは特に楽しい。
学生時代によく行った喫茶店とか本屋さんとかを 教えて貰ったりするのも嬉しいこと。
クリスマスソングの流れる街を彼といつものように手を繋ぎ歩く。
若いオンナノコでもないのに・・・と イジワルな自分のココロノコエが囁いて エスカレーターの人ごみに紛れて わたしはそっと手を離してしまう。
その手を彼の手が優しくつかまえる。 ぎゅっと握ってにっこり笑う。
なんでもないことだけど嬉しい。
沢山、美味しいものを食べて 沢山、綺麗なものを見ていつもにも増して楽しかった。
特に心に残ったのは2日目の水族館と クリスマスのイルミネーションの幻想的な美しさ。
それから彼からのお土産プレゼント。 わたしの好きなものばかり、ツボを押さえててさすが。
いつもそうだけど今回も細やかなわたしへの心遣いに感謝。 ああ・・・大切にしてもらってるなぁってしみじみと感じた。
遠距離で離れて暮らすことは寂しいし切ない。 友人としてから始まったこの関係は 恋人となり同時に長い年月、色々なこともあった。 でもそれを一緒に乗り越えてきた。だからきっと今がある。
彼のわたしを見る愛しさに溢れた目が好き。 髪を撫で、頬を撫でてくれる手も好き。
今年最後のデートは夢のように終わった。
帰りの駅のホームで泣きそうになってしまったわたしの手に くちづけをしながら彼が次のデートの日にちを言って 「いいね?」と微笑んだ。
こうして年月を重ねてもこんなにイトオシイと思える恋をしている わたしたちはきっと とても幸せなのだ と思う。
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