コミュニケーション。
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気づいている。 とめどない食欲は、人恋しさからキてること。 夕方に藤原がやってきてからは、 食べたいとは思わなかった。 煙草は増えるけれど。
寺島の口約束も原因だった。 来ると言ったくせに、何の連絡もなかった。 藤原が来てから3時間後、 携帯が鳴って、 行けなかった理由が書いてあった。
『事後報告は、寂しいです。』
そう送っていいのかどうか。 シカトのほうが効果があるんだろうか。 もう面倒になって、 伝えずに後悔したくなくて送ったら、
『すみません』
と、絵文字ひとつ。 多分、彼なりの謝罪ではあるのだろうが、 内心はどうだろうと考えてしまった。
『期待してなかったから、気にしてないよ♪』
といつもどおり、 寺島の望むとおり、 笑顔を演出する自分が嫌だった。 でもこれは、 昔のあたしが決めた道だった。
「報われる日が、来ますよ」
藤原君の言葉に、頷く。
相も変わらず、今日も愛してる。 みんなのこと。
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月野さんは、 あたしの頭を撫でるように、激励の電話をくれた。
取引だとか、遊びの相手だとか、 そんなレベルではあたしを見ていなかった。 峰さんのことを応援してくれた。
寺島から逃げてこの人と遊んだはずで、 そんな関係はろくでもないはずなのに、 あれ?何でこの人はあたしを支えてくれるんだろう? 「フラれたらどうしようとか、考えるなよ」 何で背中を押してくれるんだろう?
逃げた罰は、愛のないセックスだと思ってた。 でも違うね。 寺島に吐く嘘、だ。 一生吐き続ける嘘。
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