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映画とお買い物が好きなOLの日常・非日常

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2007年09月22日(土):身の丈にあった持ち物を

この夏、大きな買い物をした。

高 級 腕 時 計。

一口に「高級」と言ってもその基準は人それぞれだと思う。
ただ、私にとっては高かった。
だから「高級」腕時計ってことにして話を進めてみる。

それは、この春。久々に海外旅行に行ったことに端を発する。
「ケータイが時計」だった私には、腕時計をする習慣がなかった。
旅行に際して、海外で携帯電話は使わないだろうと言うことになり、高校時代に使っていたセイコーをタンスの中から引っ張り出して持っていったのだ。

久々に使った腕時計は、それはそれは便利だった。
それに、バッグからケータイを取り出し「今何時やろ」と時間を確認している姿と比べて、なんだかスマートだ。

久々に使った腕時計は旅の途中でベルトが崩壊し(15年近く眠っていた合皮だったからなぁ)、日程の半分は懐中時計になっていたが、却って腕時計の利便性と、バッグから取り出すことの面倒さを再認識する結果となった。
だから帰国後も、私にとって腕時計は必須アイテムとなったのである。

問題はここからだ。
今までは興味がなかった時計だが、使い出すと興味がわいてくる。
早い話が「イイ時計が欲しくなった」のだ。
セイコーの?19,000-ではなく、もっとカワイイの。かっこよいのが欲しくなったのだ。

特にブランドにこだわりがあるわけではなかったので、「とにかくカワイイの!」が欲しかった。
ファッション雑誌を眺めながらあーでもないこーでもないとカワイイ時計の物色にいそしむ私に周囲は忠告した。
良い時計を買うなら宝飾品メーカーではなく、時計メーカーのものを選びなさい
時計は、アクセサリーではないのだから、と。
桶は桶屋というやつだ。

そんなんどうでもええやん、とも思ったが、忠告を無視して後悔するのもイヤだったので時計メーカーから選ぶことにした。
1つ目は堅実に行こうと思ったのだ。
何度も時計屋に足を運び、「時計の機能と性能」と「時計ブランドとしての存在意義」を最優先に、自分としてはどうしても譲れない「ファッション性」をちょびっと考慮してロレックスに決めた。
庶民が選ぶお初高級腕時計としてはいささかお約束過ぎる選択か、とも思ったが、ガンガン使っても大丈夫!というお墨付きの頑丈さと、シンプルでブレスレットのようなデザイン、高級クラスの中ではお手頃な価格が決め手だった。

そして今。
私の左腕には光り輝くロレックスさまが光臨している(笑)

初めて買った腕時計(前述のセイコー?19,000-は高校時代、親に買ってもらったものだ)
初めての高級腕時計。
初めての機械式腕時計。

買ってから一月以上経ったが、1日たりとも腕時計を付けなかった日はない。
まさに肌身離さず、といったところだ。
あまりに気に入ったせいで手放せなくなった、というのではない。
止まったときに自分で日付と時間を直す自信がないからだ。

購入時に受けたレクチャーでも、日付調整の位置にうまくリューズを合わすことができず、お金を払ってもいないのに壊しそうになった。
そのため、時計を止めるのが怖くてずっと付けたままでいる。

もうすぐ10月がくる。31日が来ない。
壊さずに日付表示を進められるのか不安でたまらない。

…バカだ自分。

今改めて思い返してみると、機械式の時計は私には手に余るシロモノだったような気がする。
面倒だし、何よりも時計(の価格)に自分が負けている。。。
左腕を見ると燦然と輝くロレックスに顔がほころぶよりも、気後れしてしまう。
自分のものじゃないみたいだ。

そもそも。
しがない派遣社員でしかない私が、なぜにこんな「高級」腕時計を買うことができたのか。
それは、臨時収入があったからである。
それも結構な額の。

所有していた投信の一部を売ったのだ。
サブプライムローン問題で世界中の株価が値下がりする直前、上がりにあがった基準価額に恐れをなして手放してしまったのだ。
今にして思えば最高のタイミングだったと思うが、この話はさておき。

というわけでこのロレックス。
汗水流して得た収入ではなく、降って湧いたあぶく銭で何となく買ってしまった。
何十回ものローンを組んだり、コツコツ貯めたお金で手に入れたものだったらもっと愛着がわいたのだろうか。

今の自分には、ちょっと重い存在のロレックス。
最近になって、要するに自分は分不相応な買い物をしたんだ、と気付いた。
身の丈に合わない持ち物というのは手に負えないものだ。

この時計に見合う人間になろうと思う。
そんな、秋の夕暮れ。

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