トドロキ。


もくじまえつぎ
$ 彼氏だけど彼氏じゃない。
2005年05月17日(火)

じつはそうなの。
にゃんこは彼氏だけど、彼氏じゃないんだよね。
 
にゃんこは前の彼女と7年つきあってたんだそう。
前の彼女は年下で
付き合う前の遊んでた期間から推測すると
7年じゃきかない年数。
 
にゃんこが18歳で
彼女が高校1年生の頃からのつきあいだそうで
別れたのが2年前だから
えっと、何年だ?
 
にゃんこが29歳だから、27歳までなので
んーっと、約9年くらいですかね。
 
長い。長すぎる。
 
たぶん、私の予想では
にゃんこはその彼女としかつきあってないし
にゃんこの元彼女もたぶん
まともにつきあった彼氏はにゃんこだけかな。
 
青春の全てをささげあった二人、とでも言いましょうか。
私には到底想像つかないような年数。
 
そのせいなのかなんなのか知らないけど
にゃんこは私を『彼女』だと思いたくないらしい。
カタチを作りたくないらしい。
「束縛したくないし、心配もしたくないから」
そう言ってた。
 
「私はにゃんこのことを彼氏だと思ってていい?
私はにゃんこのことを人にも彼氏だって言っていい?」
そう聞いたときは、「いいよ」って。
 
はじめはなんだか納得行かなかったけど
騙すとか騙されるとか
そういうへんな感じじゃないし
毎日一緒にいるし
他に女がいる気配もまったくないので
このまましばらくずっと居れば
いちいち「彼女」ってことにしなくても
まあ、いいだろうってことにした。
にゃんこが私を彼女だと思っていようがいまいが
私のことを好きだってことは
いくらにぶい私でもわかる。
 
っていうか
「彼女にしてくれないならもう会わない」
なんて、強気なことが言えなかったし
もう会えないなんていやだったの。
彼女じゃなくても、毎日電話はあるし
毎日会えるし
だから、良いってことにした。
 
それでも、私だけが特別でいたかったから
この間、一緒にホームセンターに行って
にゃんこんちの布団を買うときは
ピンクの布団をつかんで
「これがいい!絶対にこれ!!」と
ピンクの布団と、ピンクの布団カバーを買わせました。
 
これであの部屋に私以外の女を連れ込めば
女がいることはすぐわかるはず。
  
それから、メイクオフやらなんやら
置いてきてやりました。
もちろん、許可は取りました。
 
にゃんこの前の彼女の話とか
にゃんこのふるさとの話とかは
最近聞いた。
 
にゃんこは元彼女と別れて、福岡に来たんだって。
元彼女は関西にいる。
 
でもね、たぶん、浮気の心配はないんだよね。
にゃんこ、たぶん、まだハートブレイクちゃん。
別れてから、前の彼女の大切さに気付いたっぽい。
そういう話はまったくしないし
にゃんこはあんまり自分の気持ちを言わないから
私にはよくわからないけど
きっとそうだと思う。
 
にゃんこに「前の彼女とどうして別れたの?」って聞いたら
にゃんこはたんたんと話し出したんだけど
聞いているうちに、なんだか切なくなって
私のほうが泣いてしまった。
 
にゃんこは本当にたんたんとしてた。
あったことをただ、話した。
にゃんこの気持ちとかはほとんど交えず
こうしてつきあって、こうして別れた
そういう事実みたいなことだけを短く話した。
泣いたりしないし、悲しそうでもなく
だからって平気そうなわけでもなく
なんて言うか、無表情だった。
 
たぶん、無表情だったし、気持ちを言わなかったから
余計に、つらさが伝わったかもしれない。
たぶん、すごくつらかったんじゃないかなって気がした。
 
「私がそばにいるからね」って思ったけど
あえてそれは言わなかった。
 
昨日、にゃんこが私の家にはじめてきて
お泊りして行った。
昨日の私は電話デーで、男友達3人から電話があった。
にゃんこがうちに泊まりにくるような
そういうときに限って
忙しく電話が鳴るなんてタイミング悪い。
 
1本目の電話のときはリルラリルハが流れて
2本目の電話のときはボーイフレンドが流れて
3本目の電話のときはジャクソン5のABCが流れた。
よりにもよって、着メロが全部違うなんて
ものすごいやな感じ。
 
1本目の電話のときは、にゃんこは何も言わなかったけど
ずーっとリルラリルハを鼻歌してた。
何も言われないほうが気まずい。
にゃんこは私に「まだ彼氏じゃない」って言ってるからか
「誰から?」って、聞きたくても聞けないっぽかった。
たぶん、それで
ずーっとリルラリルハを鼻歌で歌ってたんじゃないかなと思う。
ものっすご明るい曲を
ものすごくダルダルな感じにアレンジして。
でも、鼻歌を歌ってる自分には気付いてないみたいで
ぼーっとしてた。
 
2本目の電話のときは、さすがに苦しくて
「何しよーと?」って聞かれたとき
なんて答えようかすごく迷って
ちょっと無言になってから
「今、彼氏と一緒にいる」って言った。
電話の向こうの相手は
「へー。はいはい了解」って電話を切った。
男友達が一人減ったかもしれない。
それも、着メロを
クリスタルケイのボーイフレンドに指定してるような
私にとって今まで大事だった人を。
 
バイバイ、トムさん。
  
電話を切った後に
「彼氏って言っちゃった」って私が笑ったら
「ええんちゃう?」って言った後に
私の頭をなでなでして、そのあとぎゅってしてくれた。
にゃんこがなんだか満足そうだったから
私もうれしかった。
 
「まだ彼氏じゃない」って言うくせには
私にお金を出させたこともないし
私を騙すようなそぶりはまったくなくて
なんていうか、本当に迷ってるって感じがする。
怖いんじゃないかなと思う。
傷つきたくないんじゃないかなと思う。
 
だから、私、にゃんこが安心するように
たくさん愛情をあげようって思う。
いつかにゃんこはわかってくれるって信じてる。


あこ |MAILBBSHP

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