優柔不断日記

2005年01月06日(木) 立派な日本人

年末年始にかけてアジアの哲人、李登輝氏が来日されました。
中国の反発などで大きなニュースになりましたが、台湾総統を辞してもなお衰えないその影響力と行動力に李登輝氏への尊敬の念を禁じえません。
今回の来日には李登輝氏の深慮遠謀があります。現在の日本の「反中」情勢を利用し、日台関係を強めることはもちろん今まで中国に極度の配慮を重ねてきた日本外交の改善への一歩でもあります。日台関係の強化は当然台湾の利益にもなりますが、李登輝氏の行動にはそれ以上に大きな日本への「愛」が感じられます。自分の若かった頃に教育を受けた日本、また台湾を統治し、その近代化に貢献した日本への感謝の気持ちからの日本への「愛」でしょうか。しかし悲しいことに、その日本は現代の日本ではなく、今の日本人が卑下している大日本帝国なのです。大日本帝国のすべてを肯定するわけではありませんが、少なくとも今の日本よりは「覚悟」と「責任」をしっかりと持った立派な国家だったと思います。おそらくは大日本帝国ほどには愛していない今の日本を少しでも昔に近づけるために、日本の狂った外交を改善するために李登輝氏は小さな歩を進めたのだと思います。

李登輝氏が訪問した母校、京都大学でその訪問を門前払いすると言うニュースがありました。
大学に通っている一人の学生として少し考えて見ました。
もし自分の大学に李登輝氏が訪問して来たら、自分は李登輝氏に何か言えるのだろうか?「がんばって」なんて無自覚、無責任な言葉など絶対言えない。しかしそれ以外に今の自分に語るものなどない。いくら考えても
「ありがとうございました。日本も頑張ります」としか言えないような気がする。こんな抽象的な言葉だけど、今の自分にはそれくらいしか言えない。
いつか脳内の李登輝さんに「僕は○○をしました。今は日本のために○○をしています」なんて言えるようになりたいものだ。


立派な日本人になりたいなぁ・・・


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