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| 2005年04月25日(月) | 私が１番好きな男 |
「母さん ほら富士山が見えるよ」
太郎が遠くに見える真っ白な富士山を指差して言った
『一緒に見る富士山はこれが最後だね』
運転しながら私がそう言った
３年生になった太郎は夏には部活を引退する事になる
これからの４ヶ月間は大会続きで忙しい
西へ東へどこまでも行く事になる
キムタクがどんなにカッコよくても私は太郎のほうがカッコいいと思う（親バカ）
『そろそろ進路決めないとね』
「うん」
『どうするの？』
「先生になりたいです」
『わかった じゃあそのように動くわ』
１７歳で自分のなりたい職業を見つける事が出来た太郎はすごいと思った
まあ私は１５歳で看護師になるって決めたけどね
とりあえずこれで卒業後は就職ではなくて進学と言う事だね
私が１番好きな男は太郎と次郎だ
何といっても子供は自分の分身だから可愛いに決まってる
私の血と肉と骨で出来てる我が子
あなた達のためなら母は何でも出来るよ
夕方 夫の教習姿を見てやろうかと思って電話
今日は車校が休みらしい（残念）
「暇なのか？もうすぐ仕事終わるからお茶でもするか」
最近出来た喫茶店で待ち合わせ
夫婦で喫茶店でお茶するなんて独身時代以来か？
喫茶店を出て 珍しく一緒にスーパーでお買い物
店の中で会社の人に会った
「私の夫です」
そう言いかけてやめて軽く会釈した
普通男の人とスーパーで一緒にいたら夫婦でしょう
わざわざ夫ですと言う事は余分な事だよね
危ない危ない
気をつけようっと
彼氏は買い物したら荷物は全部持ってくれる
夫は絶対持ってくれないんだよね
っていうより気がつかないんだろうね
何せ夫は自分が１番好きで自分が１番大事な人だから
「”内緒で浮気してるけど優しくて可愛い妻”と”浮気はしないけどわがままで自分勝手で不満ばかり言ってる妻”とどっちがいい？」
『優しくて可愛くて浮気しない妻』
そりゃそうだ（＾＾；
