外出先から帰る途中にふらりと立ち寄った本屋で買った小説がすごく面白かったのでご紹介。 その名も『死亡フラグが立ちました! 凶器は・・・バナナの皮!?殺人事件(七尾与史/著)』 タイトルだけでも一風変わってるのに、さらにオビが、 いったんハマるとクセになる。 ウソだと思う人は、 とりあえず18ページまで立ち読みしてください。 なんだか妙に気になる−という人は、ぜひお買い上げを。 大丈夫、脱力はしても損はしません。 でした。 (ちなみにこの言葉は解説の一文を抜き出しています) で、HANAは18ページまで読んで、まんまと購入した(させられた)と言うわけです。 だって、あらすじが『死神』と呼ばれる殺し屋のターゲットになると24時間以内に『偶然の事故』によって殺される。その『死神』の正体を暴くライターと天才投資家、そしてヤクザと刑事って・・・。 気になるでしょう! 特に殺し屋『死神』は直接手を下さず、あたかも『偶然の事故』で殺されるって・・・どうやって? 普段は長編小説は一気に読み進めたい派ので電車内では読まないHANAですが、これは本屋で読んで続きが気になってしまって電車内で読んでは切れ、家に帰って一気読みしたほど、話にぐいぐいのめり込んでいきました。 『死神』が『偶然の死』を引き起こす方法はなんとなく予想がついたのですが(HANAの得意分野ですし)、実に巧妙に仕組まれているなぁと言う感じです。 そして、それぞれの登場人物が濃いコト、濃いコト! 解説者曰く『おそろしくマンガ的』なキャラが勢ぞろいで、確かにイメージはしやすかったです。 主人公を『駒』としかみていない美人編集長だの、親分の仇を取る為『死神』を探す昔かたぎのヤクザだの、頭脳、身体能力、財力の全てにおいて超人的な天才投資家だの、女流小説家の書く小説の主人公に自己投影している女性だの、『妄想刑事』と揶揄されるくらい突飛な発想をする刑事とその尻拭いに付き合わされる新米刑事だの、とにかく『濃い』です! ちょっと、劇チックです、物語としては。 終わり方も劇のラストっぽいし。 (考えオチってヤツでしょうか) 人は沢山死ぬし(だって一応『殺人事件』ですから)、ともするとどろどろしがちなのに、後味はあんまり悪くないと思います。 恐らく、マンガ的なキャラが『フィクション感』を前面に押し出しているからだと思います。 現実味が薄れると言うか。 いやもう、フラっと手に取った小説が『当たり』で嬉しい限りです。 もともと暇つぶしというか、ちょっと電車の待ち時間で入っただけなのに。 ・・・ひょっとして、これも『死神』の布石なのでしょうか? (そんなわけ無いって)
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