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不安に怯えて、当り散らす自分の姿がある。
汚い物をみるような目で、見ないで。 気味の悪いものを見るような目で、見ないで。 笑わないで。 私を連想しながら紙くずを、捨てないで。
当り散らす。 だけど遠くの事のようだ。 口に出せたら楽だろう。 物に当たれたら楽だろう。
心が小さく 破裂するのが判る。
時たまだけど、そんな事がある。 破裂するのが心臓なら 死んでしまえるのだろうけれど 心と心臓は違うもの。 そのくらいは息子だって今なら知ってる。 心は何度破裂しても、顔では笑っていられるし
心くらい 誰でも幾らでも壊れるよと、言う人だっているだろう。
「大丈夫」。 『多分』 が付いても他の条件が付いても 「大丈夫」は 魔法の言葉だ。 だけど、自分では ちょっと使い過ぎたんだな。
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