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2007年03月26日(月) 本とPC。


若い頃は、本ばかり読んでいた。
ただし、読んだ本を大切にするタイプではなく、読み捨てて来たと
言って良いかも知れない。 だから手放してしまった本を買い直す
言う事も 良くあった。

自分で気に入った本1冊を 丸ごとちゃんと読めるようになったのは
高校に入ってからと 遅い。 生まれて初めて夢中になった作家と
言う物は、本好きにしてみれば処女を捧げた相手にも等しいと思う。
処女性を重視するならば。 そうでなければ作家の方が上だ。
ちなみに自分の場合は 筒井康隆氏でした。

本が読めていれば割と幸せだった。 本屋に行くのが大好きだった。
一度本屋に入ると、2時間は居る。 沢山読むのと、どこででも読むので
文庫本ばかり買っていた。 大きいのはハヤカワミステリーまで。
それ以上だと、ながら読みは細腕がもたない。
それと、ハードカバーは高価いので 何冊もは買えない。
文庫になるのを待った方がいい派だ。

子供が生まれるまでは、少なくともそう言う生活をしていたと思う。

とは言え、本を読まなくなったのは、子供が生まれたからではない。
おそらく この魔法の箱のせいだと思う。
知りたい事はその場で知る事が出来る、どれが正しいかは見分ける事が
出来ると言う傲慢さがあった。
知りたがり屋には魅惑の箱、PC。

嘘を嘘と見抜けない人には(掲示板を使うのは)難しい

某大型掲示板管理人が残したと言われる言葉だ。
深みがあるようでいて、含蓄もありそうで、文字通りの意味以外は
特にない言葉なわけだが、そこの巨大な掲示板のログの量に圧倒され
胸が悪くなった時期もある。 こんなに大量の文字が流れ消えて行く・・・
目が痛くなった。 PCにむかいはじめの頃。
だが、たまたまヒッソクしていた時期でもあったので、垂れ流される
大量の文字列に 強烈な興味を覚えたのも また事実だったのだ。


今日は久し振りにゆっくりと、中規模の本屋の中を散策した。
どうした事だろう。目が痛い。 平積みの表紙が、背表紙が目を射るのだ。
疲れる。 初めにPCに向かった時のようだ。
何より、目星を付けて来た本以外、読みたいものを探す事が出来ない。
以前は本に呼ばれるように手を伸ばしたものだったのに。
まずいな、と初めて思った。 ちょっと遅かったかな。

すぐ近所に本屋がないのは理由にならない。
理由にはならないが、ドンキホーテとダイソーばかりと言う街作りは
やめて欲しいな〜と思ってはいる。
良い本屋があるのが良い街だと思う。本屋は大きさではないのだ。

少しずつでも帰ろう。
少なくとも、春になったら本屋めぐりは再開しないと。

ここはここで便利な事もある。
家庭の医学などの代わりには十分なるので積極活用している。

本を読む機会はめっきり減った。なのに目は酷使している。
新しく何かを得る感動が少なくなっている事に、実はやっと少しずつ
気付き始めた。 ここでもそれを上手くやっている人は幾らでもいるけど
アナログ人間って事なのかな〜。 結局。



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