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明日 咲く花
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2007年10月31日(水)  さよなら

お通夜に行ってきた。

前日の朝刊に小さな記事。
夫が記事を指さして言った。
「おい、これ、橋ちゃん(仮名)じゃないかな?」

区内の河川で水死体発見。
事故と自殺、両面での疑いあり。
発見された遺体の特徴は、
がっしりした体型で五分刈り、etc。
服装は、
黒いTシャツにジーンズ、運動靴、etc。

「いつもの橋ちゃんの服装に、そっくりや」

「それなら、警察に電話して聞いてみたら?」
そう勧めてみたが、夫は気が乗らなそう。

「橋ちゃんちゃうか?あれは橋ちゃんやて…。橋ちゃんみたいや」

夫は、何度も繰り返しつぶやきながら仕事へ出かけた。


4時間後、夫からメールが来た。

「やっぱり橋ちゃんやった。明日通夜やから用意しといてな」





質素なお通夜だった。
お坊さん、なし。当然、お経もなし。
献花は使い回し。
お棺の前に祈りと共に並べられたお花は、途中で回収され、また会葬者の手に。

うちの店とは長い付き合いだった橋ちゃんなので、夫経由で店の常連さん達が
通夜に集まった。
強面おっちゃん達が勢揃い。
あとは、ヤンキーな女性数名。
この人たちが来なかったら、橋ちゃんのお通夜は相当寂しいものになっただろう。


橋ちゃんは、川に落ちて死んだ。
とても小さい川だ。
身投げなんてとても無理な、浅い川。
両手を伸ばせば、両欄干に手が届く遊園地の作り物みたいな橋。
冗談みたいな場所で、冗談じゃなく、橋ちゃんは死んだ。


さよなら、橋ちゃん。
いつかまた、会おうね。




押すと続きが読めるよ


そんな事も知らず、10年以上の付き合いでした。


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