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魔性の女、長女。
柳葉氏(仮名)との、お付き合いはどうなったんだろう?
それとなく探ってみる。 いや、『それとなく』ではなく、『単刀直入』に聞いてみる。
「ねー、柳葉さんと、あれからどうなったの?」
一度ランチして、その後ブレスレットをもらってまたランチ。 柳葉氏、気前の良いところをアピールしているらしい。
長女が歯医者代が高くて泣きそうだと話せば、 「僕が支払ってあげるよ」と言うんだって。
「あの人、『払って』って頼んだらホンマに払うよ、絶対」
長女は、呆れたような口調で柳葉氏の話をする。
いいじゃない、ン十万も長女に投資するなんてヤカラは、そうそういないよ。 某百貨店の上得意客で、上得意客専用のゲストルームにも出入りできる柳葉氏。
玉の輿だわ〜。\(^_^)/
「もう、いやだ。あの人はけっこう」
心底、柳葉氏を嫌がっているね。
変だな〜、あんなに柳葉氏にご執心だったのに。
「今日は会えた。明日は会えるかな?」 と、バイト先の喫茶店に柳葉氏が来るのを楽しみにしてたじゃないの。
「だって〜、想像と違った人だったし〜」
長女の想像していた柳葉氏って、どんなんや?
いいや、想像と違っていたんじゃなくて、『落とす』ことに燃えていただけ。
ある意味、恋に恋する乙女だってことだ。 (21才で、恋に恋しててどうするんだろ?)
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