| | |
なにをかくそう、わたくしは、子どもの頃から 「お嬢様」と呼ばれていました。おほほ。
友だちも、何かというと 「ゆうは、お嬢様だから」と言いました。うふふ。
ここで断言しておきますが、けっして家がお金持ちだった わけではありません。
すっごいびんぼーでした。
子どもの頃、お下がりの黒いアノラック!を着、 近所の誰ぞにもらった黒い自転車を黄色に塗り替え 乗っていました。
一匹の魚を、ばーちゃんと分け合って食べてました。
それなのに、なにゆえ「お嬢様」と呼ばれるか? それは、私の性格のせいでした。 ぼんやり・おっとり・のったりした性格だったからです。
人生の折り返し地点に立った現在でも、夫婦喧嘩の折には 夫に「お前は世間知らずのお嬢さんや」と言われる始末。
あら、こんな私を捕まえてお嬢さんやなんて。照れ照れ。←大きな勘違い
‥‥……━★‥‥……━★‥‥……━★
娘たちの同級生にはホンマモンのお嬢さん・お坊ちゃんがいる。
私学って、お嬢様率も高いようだ。
長女の高校時代の同級生・お坊ちゃんは、某家元の御曹司。 ベッドカバーはバーバリーとか。
大学での友だちは、自動ドア付き邸宅に住んでいる。
次女は、公立高校だったせいか、そういうお嬢様には遭遇しなかった。
さて三女。 このたび、私立高校に入学した。 ぼちぼち新しい友だちも増えてきた。
その新しい友だちの一人が、お嬢様だった。
私は、毎日、三女の「お嬢様報告」を楽しみにしている。
「今日のお嬢様は、どんなんやった?」
「あのね、お嬢様は『うまい棒』(駄菓子)を知らなかった。 ヨッチャン(これまた駄菓子)も、つい最近初めて食べたって」
このお嬢様、GPS機能付きの何かを携帯しているようだ。 だから、寄り道すると親にわかり叱られるので、寄り道禁止だ。 雨の日は、タクシーで登校する。 おばあさまは、祇園に住んでいる。(祇園って住めるんだ)
でもお嬢様は「私はお嬢様じゃない」と言う。
三女が 「まさか、家に高い鯉を飼ってるんじゃ?」と聞くと、
「高くはないけど、鯉は飼ってる」と。
あぁ、お嬢様、そんなお嬢様がどうしてこんな高校に入ったの? ここは、お嬢様が通うような高校じゃないよ。 この高校は、私立だけど公立的雰囲気の自由な感じの高校だよ。
お嬢様、どうして?どうして?
|
|