鶏にやる草を採るためボスもアキコもあまり草刈りをしないので、 ボクの庭はクローバーをはじめとする草がボウボウに生えている。 たまには草刈りもしないと格好悪いのだが、ボクは草の上でゴロゴロ 昼寝をするのが好きなので、草がボウボウの庭も気に入っているのだ。
ところが今日、ボスが「もうすぐお祭もあるし、ちょっと草刈りでも しよう」と言い出した。
「お祭」という言葉は花火や笛太鼓の音を思い出させてボクをシンカン させた。 が、しかし、ボクのお気に入りの草が刈られてしまうのはイヤなので、 一人で草刈り反対のデモを行うことにした。
デモと言ってもボクだけで何ができるわけでもない。 ただ、刈ってほしくない草の上での座り込み運動なのだ。
ボクはボスが草刈り機を持って来ても決して退くまいと足を踏ん張って 準備していたのだが、ボスがいくらヒモを引っ張っても草刈り機は ウン、ウン、と音を立てるだけでちっとも動き始めなかった。
ボクの願いが通じたのか、草刈り機が壊れたらしい。 そんな訳でボクの大好きな草のカーペットは無事残されたのだ。
ボスが草刈り機を直すまでの間、またひんやり冷たい草の上でお昼寝が できるのは嬉しいことなのだ。 神様、草刈り機を壊してくれてありがとう! ついでに雨を降らしてお祭も中止にしてクダサイ。
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