ゲンゾー日記
2007年09月05日(水)  オニドコロ 

写真の花は大きさが5ミリもないくらい、とても小さい花である。
しかし名前は「オニドコロ」というのだ。
全然「オニ」じゃないけれど、「ヒメドコロ」と比べると葉が大きいので
そんな名前なのだそうである。

オニドコロは漢字で「鬼野老」と書くのだ。絶対読めない名前なのだ。
病院で薬を出してもらう時に名前を間違って呼ばれるタイプの名前である。
「野老(トコロ)」というのは「海老(エビ)」と対になった名前なのだ
そうである。
根が曲がっていてヒゲのようなものがたくさん出ているので、山の老人で
「野老」なのだ。「海老」も腰が曲がっていてヒゲがあるので、海の老人
で「海老」なのだ。

このオニドコロはヤマノイモの仲間で、ツルの具合も葉もよく似ているの
だが、おいしいムカゴがつかないらしい。
ヤマノイモを発見したと思って喜んだ人が「ちぇ、オニドコロだぜ」と言
ってがっかりするような植物らしい。

名前も「オニ」で見つけた人に「ちぇ」と言われるとは、かなり可愛そう
な部類の植物なのだ。
ボクはオニドコロを応援するのだ。負けるな、オニドコロ!
・・・しかし、このオニドコロの実はヤマノイモの実に似ているが、黒く
なると妙なテカリがあってどうにも「ゴキブリ」に似ているのだ。
こんなに可憐な花を咲かせるというのに、可愛そうなオニドコロなのだ。


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