今日ボクがアキコと一緒に裏庭に行ってみたら、シキミの花が満開であ った。シキミの花は、乳白色の美しい花なのだ。 少し厚みのある花びらが陽に透けてとても美しかった。
このシキミには猛毒があるらしい。 この木の葉や花や茎、種に含まれているアニサチンという毒は、たった 12ミリグラムで犬が死んでしまうくらいの猛毒らしい。
毒があって野生動物が近寄らないというので墓地の周りに植えられたり、 お線香の材料に使われたりするので、昔から「死」に関する不吉なイメ ージがある植物らしい。 シキミの名前の由来も毒があることからきた「悪しき実(あしきみ)」 がシキミになったということらしい。
こんなに美しい花なのに、不吉なイメージを抱くなんてかわいそうなの だ。 こんな美しい花に、12ミリグラムでボクを殺してしまうほどの毒があ るというのもまたこの花の魅力である。 この花の毒で死ぬなら死んでみてもいいかな、と思わせるような妖しい 美しさなのだ。 悪女のような花もなかなか良いのだ。
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