今日ボクは散歩道でアカネの花を見つけた。 去年は背の低いアカネしかなかったのだが、今年はヤブの高いところま でツルを伸ばしたアカネがたくさん花を咲かせていた。
アカネの名前は「茜色」のアカネである。 花も葉もちっとも赤くないのにどうしてこの草がアカネかと言うと、この 草の根は橙色をしていて、これを使って布を染めると驚いたことに赤く染 まるのだそうである。 これの根を使って布を染めると赤く染まるなんて、一体誰が発見したのだ ろう。最初にこれで布を染めた人はさぞかしびっくりしたことだろう。
歌を詠む時に使うマクラコトバというのに「あかねさす」というものがあ るらしい。 万葉集という遠い昔の歌を集めた本に載っている歌にも「あかねさす」と いうマクラコトバが使われているらしいが、この「あかねさす」もこのア カネだそうである。 日本の人は遠い昔からこのアカネを使って着物を染めていたのだ。 小さくて見逃してしまいそうなこんなちっぽけな花が昔から人々の生活に 結びついていたのだと考えるとなかなか感慨深い。
ボクのライオンくん枕もこの草の根を使って染めたらマクラコトバが似合 うライオンくんになりそうである。
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