ボクの庭にはこの前の大雨以来ずっと水たまりができていて、泥の色を した水が静かに横たわっている。
今日、モミジの木の前にある水たまりを覗いてみたら、水の上を小さな 虫がスイスイと気持ちよさそうに動いていた。 虫が水の上を優雅に移動するとはびっくりである。 一体どうやって浮いているのだろうか。
この虫はアメンボという虫らしい。 (ミズスマシと混同されがちな虫らしいが、ミズスマシはゲンゴロウみ たいな形をした虫なのでまったく違うものらしい。) ボクは虫には詳しくないが、ヤツのことを知ればボクも水の上をスイス イ移動できるかもしれないと考えて、アキコにいろいろ調べてもらった。
アメンボというのは「雨ん坊」ではなく「飴ん坊」だそうである。 捕まえてニオイを嗅ぐと飴のようなニオイがするらしいのだ。 ボクは捕まえてニオイを嗅いでやろうと思ったのだが、なかなかすばし っこいヤツでまったく捕まえられなかった。
それにしても水の上に浮いてすごいスピードで自由に動けるなんて素晴 らしいことである。 少しアメンボに弟子入りして、水の上を自由に動く技を教えてもらおう かと思っているのだが、虫に弟子入りする犬なんて格好悪いだろうか。
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