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相変わらずアキコは毎日何度も庭に水を撒くが、それ以外にボ クを涼しくする方法として、おやつに氷を1粒くれる。
氷はとても不思議なものである。 色もなくて、匂いもほとんどしなくて、味も別においしくない のだが、くちびるや舌がとてもジンジンするのである。
氷をもらったボクは氷をガリガリやって遊ぶのだが、口がジン ジンしてすぐに氷を落としてしまうのだ。 一度土に落ちた氷はジャリジャリしておいしくない。
ジャリジャリになってしまった氷は、ボクが興味を失って何か 別のことをしていると、いじけてどこかへ行ってしまうのだ。 いつもふと気づくと落としたはずの氷がなくなっているのであ る。 氷はとても不思議なおやつである。

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