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ようやく今日の日記である。
ここのところ、夕方になると霧が出る。 夕方に出た霧はだんだん濃くなって、夜になるとボクの庭は 霧でいっぱいになる。
今日も夕方、霧が出始めた。 ボクの親父がいるかもしれないと、夕方アキコがボクを山に 連れて行ってくれたが、親父はおらず、ただ棚田と山が霧の 日暮れに包まれていっただけであった。
いつもは、はっきり見える山の稜線も霧がかかって薄オレン ジ色にかすんでいる。 ボクはボスとアキコの家の番犬として一人前になったのだか ら、親父には会わなくていいような気がする。 ボクの親父像も、この霧のようにぼんやりとボクの中にある 方がステキなのである。

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