dependance diary** 2004年10月、彼が逮捕されました。
突然の出来事に戸惑いながらも奮闘した日々。
そして2005年2月、執行猶予4年と言う判決を受けて彼が戻ってきました。
そんな私達の毎日を綴ります。


dependance diary**





■逮捕後初めての面会
2004年11月04日(木)


やっと念願の接見禁止が取れ、
今日は逮捕後初めて彼に会った。


電車を乗り継ぎ慣れた足つきで彼の居る留置場へ向かう。
そしていつも通り留置所の2つの玄関を抜け、
受付で2枚の受付の紙に自分の名前等を書く。


待ち合い室で五分程待っていると、
第一接見室と言う所へ案内された。



ガシャン!という鍵が開くような音。
奥で誰かの掛け声みたいな声が聞こえる。


「886、入りなさい。」












ドアが開く。
そこに彼は居た。








10日振りに見る彼・・・
顔色も良く元気そうだった。。
ちょっと痩せたかな?

透明で丸く穴の開いた、
ドラマで見たのと同じ壁越し。
目の前に彼は居るのに、彼に触れたいのに、触れられない。。
壁越しに二人の手を合わせても
温もりは伝わってこなかった。。。
ただの冷たい壁だった。。




「ゴメンネ・・・」





彼が最初に話した言葉。
それを聞いたら沢山話したいことがあったのに、
言葉が中々出てこなかった。
一生懸命笑顔を作って「馬鹿…」って言ってあげたけど笑。


それからどうやって捕まったのかとか。仕事の事とか。
気になっていた事をゆっくりと聞いた。
彼は1つずつ私の他愛も無い質問にゆっくり答えながら、
涙がぽろぽろと頬を伝っていた。。




「出たらちゃんとする・・・
 仕事ももぅ店に戻るつもりは無い。
 出たら挨拶をしてきちんと辞めるから。
 ちゃんと就職もするよ。
 それともう嘘はつかないって約束する・・・
 本当に今回はゴメン・・」





頭を下げる彼を見ていたら、
涙が出てきた。

泣かないって決めてたのに。
彼に心配かけない様に泣かないって決めてたのに。
化粧バッチリで泣いたら困る様にしていたのに。
全部台無し。

涙を拭っても拭っても止まらなくて、
「あの部屋で待ってるからね・・・」って言うのが精一杯だった。


でも、暗くなっちゃいけないと、
警察のTさんが呼び捨てにするんだよ〜(笑)って笑い話を言ったら
「呼び捨てはやめろっていってるんだけどな」って。
Tさんに嫉妬してた彼が可愛かったな(*^−^*)



ちょっと和んだ所で、
横に居た看守さんが「終わりです」と言った。
ここまでで約15分。短い様で長かった気がする・・・。



彼と看守さんが二人並んで立ち、私が席を離れるのを待つ。
彼が泣きながら立っている姿を見ていたらまた涙が出てきて、
「また来るから」って言わずに、
ただ彼に手を振って走り去ってしまった…





ゴメン…







留置場の外で沢山泣いた。
もしかしたら年内に出てこれるかもしれないのに。
たった3ヶ月位なのに。

彼の顔を見たらもっと会いたくなって。
彼に触れたくなって。
どんどん欲が出てくる自分が悔しかった。
近くに居たのに何も出来ない。
その現実が、分かってるのに出来ないのが苦しくて。
涙が溢れてくるばかりだった。





でもね、
彼の顔を見た事で
少し安心した部分があった。

いつまでも泣いてはいられないと、
彼も頑張っているんだから私も頑張らなきゃって。
ボロボロに化粧の落ちた顔を拭いて、立ち上がった。



空を見上げると
雲1つ無い空は澄んでいて、とても綺麗だった。
今日の空にはちょっと元気を貰った気がした。





頑張らなきゃね。



あんな彼だけど、
やっぱり好きだから。


大好きだから。



ずっと待ちます・・・。






















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