声優さんと映画とアニメと
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2008年11月29日(土) |
B級映画にはそれなりの楽しみ方があり |
山の紅葉が相当に綺麗になってきました。 すっかり寒くなりましたね。 今度こそ本当に本格的な風邪のシーズンです。 みなさん、ご自愛くださいませ。
映画トロピックサンダーを観てきたあとに、感想を書いて居ませんでした。 話題になっているグロシーン、たしかにやりすぎなのですが、個人的にはブラックユーモアには受けてしまう方なので、アリでした。ひんしゅく物であることは間違いがありません。 お腹のシーンはいかにも作り物でたいしたショックは無いのですが、首のシーンは、さすがに気持ち悪いですよ。
作品の題材が結構面白くて、役者さん魂をテーマとして居ます。 登場する一人一人の俳優さんと、彼らを取り巻く怪しげで個性の強い人々が、いかにもどこかに実在する人を何人か組み合わせて、巧妙に思い当たるどこかに居る誰かを連想させて、観る者の楽しさを演出。 カメオ出演の役者さんのレベルが高すぎて、カメオじゃないですね。
カメオの筈だったのに、なぜかエンドロールでしっかり名前が出てくるトムクルーズ(爆)。 彼はこの作品で過去のイメージを完膚無きまでに撃破。 素でぷっつんしてしまってTVではしゃぎまわって手がつけられない繰病な部分を露呈してしまった事件を思い出させる、あのときに似た切れているのに眼光鋭い表情、でも、おそらく素でこんなぷっつんの人なんだろうなぁ・・・と納得できる。この作品で分厚い自分の殻を一つ破ったと思います。 今後の演技に人間的な深みと旨みがアップするのではと期待。
ロバートダウニーJr本人が、演じている役になりきっているエキセントリックな俳優として、圧倒的な存在感。劇中劇の中の劇中劇の中でさらに別人を演じるなどなど、正真正銘の役者魂の凄さに、ただのパロディ満載のブラックユーモア作品ではなく、役者という存在の面白さや、設定をより深める彼らの演技力に、全米で大成功した理由が判ります。これは役者さんと役者さん好き、映画好きには、とても深い部分で楽しめる作品です。うわっつらの軽さや笑いを取ろうとする部分に目が奪われすぎると、見えにくい部分でもありますが・・・
ロバートのせいで、自分の映画では目立つジャックブラックがただの可笑しい奴レベルに収まってしまったのが、びっくり、まだまだロバートやベンには役者としては勝てない。
オーウェンが都合で友情出演できなかった代役をマシュー・マコノヒーが、これまた熱演。 オーウェンじゃないのが、本当に残念なほど美味しい役です。演技力も問われるし・・・
こういう映画も大好きです。
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