声優さんと映画とアニメと
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2007年03月12日(月) |
ナイトミュージアムはスマッシュヒット |
テキサスのオーステイン市におります。夜9時、お客さんとレストランで夕食を済ませて早々にホテルに引き上げて来ました。というのも、TVでしきりにトルネード警報が流れています。 外はライトニングス(雷の稲光の連続)、すごいだだっ広い見渡せる土地なので、稲光が空半面ぐらいを走る様は壮観、すごいダイナミックな自然の景色です。 局所的な大雨洪水警報と竜巻注意報(1時AMにテキサス到達との予想、注意報が警報に変わるかも)。 5F(藤田レベル5のド級サイズが接近中、ツイスターをご覧になった方なら、どれぐらい凄い大きさの竜巻か想像できると思います)。なんだか天気がものすごいことに、今夜はトルネードショーになるかもねっと現地人は笑っていますが、程度の分からない日本人は笑えなくて、お客さんは少し不安そう、でも、まあいざとなったら(どうするのかな?笑)、私は多分、爆睡してて飛ばされるまで気がつかないでしょう(笑)
さて、アメリカへ向かう成田ーシカゴ便はエコノミークラスでも映画が見放題(UAとはずいぶんな違いだ) 見たのは2本(沢山選べたのですが・・・)ナイトミュージアムとシャーロットの贈り物。いづれも吹き替え版です。他にも007カジノロワイヤルとか武士の一分とかサッドムービーとか選べたのですが、どうしても1本に惹きつけられて、他のは5分と見ていません。
カジノロワイヤル 小杉さんのクールヴォイスはなかなか合ってました。たまたま見はじめたシーンが、ボンドがつかまって全裸で拷問を受けてるシーン、あそこを潰されそうになっていて、ぼこぼこと、太い縄を縛ったので座ったままあそこを殴られているのですが、めちゃくちゃ痛そうで・・・観てられなくてチャンネルチェンジ、ごめんね小杉さん・・・
武士の一分 うーん、キムタク結構好きなんですが・・・(パイロットのドラマとホッケーの選手のドラマなんか録画してみてたのに・・・)お侍さん姿のキムタクはどうも・・・ファンの方、ごめんなさい。カメラワークはなかなかなんですが・・・どうも、あの風体とあのしゃべり方、全部がなんか今観たいという気持ちが起きなくて・・・というか、どうしてもあの1本が私を惹きつけて止まないためチャンネルチェンジ。
サッドムービー 韓国映画やドラマは良く観ますが、原語はどうも頭がキンキンしてくるので吹き替え版で観たかったのですが、残念ながら字幕、飛行機の小さな画面で字幕を読むのはやはり苦痛、英語なら半分は分かるので平気ですが、ハングルは聞こえても分からない・・・断念、面白そうだったのですが・・・
その他にもオープンシーズン(機内誌に主演3人のキャスト名が出てました、石塚英彦、八嶋智人、木村佳乃)やウィルフィレルの作品(題名忘れました、これも字幕でした)をやっていました。でも、私が見たのは次の2本です。
シャーロットの贈り物 これは旦那のアイドル(なのか?)ダコタファニングが主人公ですが、本当の主人公は子豚君と蜘蛛のシャーロットです。(アニマトロニクスとCGの)動物たちがとてもリアルで表情も豊かでした。とにかく、純粋で心の優しい子豚君の美しい心が納屋、彼を包み込み友情を貫き通す蜘蛛のシャーロットの素晴らしい友情のお話です、最後はマジで大泣きしてしまいました。客室乗務員のお姉さまに見られたりして、マジヤバかったです(爆)。 裕福ではない農家、春に生まれた子豚はクリスマスにはつましい家族の食卓を飾るのが習慣のこの地方。 そんな運命を知らずに居る子豚は、納屋のすべての動物たちに愛されていた、中でも、誰もがその存在すら嫌っていた蜘蛛のシャーロットとは本当に心を通わせる親友になった。 蜘蛛のシャーロットは、初めて得たこの純真無垢な心の友である子豚の、短い命の運命を何とか変えたいと強く願うようになり、ある日ついに奇蹟を起こす。それで人間の注目を集め、この奇蹟にかかわる子豚が特別であることを示して殺させないように仕組んでのことであった。 しかし、人間の関心を集めるという作業は困難を極め、一方で無常にも季節はどんどん過ぎてゆく。 そんなある日、子豚を愛する農家の少女はチラシを見つける。それは秋のお祭りでの豚の品評会であった。 品評会で優勝すれば、賞金が入って子豚を殺さずにクリスマスの食卓を豪華に飾ることが出来るに違いない、しかし子豚は見るからに貧相で小さくコンテストで優勝できるとは思えない、それでも農家の人々はこの奇蹟を起こす子豚をコンテストに出すことを決めるのであった・・・
吹き替え、なかなか良かったです。子豚君、女性の声優さんです、スターウォーズの少年時代のアナキンに似た感じの声としゃべり、上手かったです。シャーロット、品の有る美形の中年女性の雰囲気がある声、饒舌ではなかったですが、心を打つ演技をしてくれました。この人に泣かされたのですから、それほどの上手さではないのですが、なんとも言えない静かな演技でした。ちょっと意外なほど、なにより蜘蛛のCGが、あんなに綺麗な生き物に思わせるほどに動きも表情も素晴らしかったです、信じられないほどに・・・秀作です。
ナイトミュージアム さてやっと本日の本命に到達。面白くて見るのをやめることが出来なかった1本です。 ラリー(ベン・スティラー)は離婚と失業(夢を追いすぎて定職につかずあいそつかされたっぽい)のせいで、最愛の息子ニッキー(ジェイク・チェリー)との絆も危機的、その状態を解消して息子の信頼を取り戻すため、就いた仕事が誰も引き受けなかったらしいスミソニアン自然史博物館の夜警。しかしその博物館には夜になるとあることが起きるという秘密が隠されていた。初めての夜、ラリーは突然動き出した展示物に遭遇するというとんでもない状況に追い込まれる。しかも夜警の本当の仕事というのは・・・
1回目飛行機が離陸直後のサービス開始と同時に観て後、シャーロットを観てまた違う作品にちょと浮気したりして、半分寝たりもしてみましたが、結局この作品に戻ってきてしまい、その後はずっと流し観、正味2回半ぐらい観たかな?異様に好きになってしまいました。 まず、舞台が大好きなスミソニアンの自然史博物館、過去に2回実際に行ったことがあって、まさに博物館らしい博物館で大好きな場所です。そして演出のせいか、いつもは過剰とも思えるベンスティーラーの演技がくどく感じなかったこと。声が時折かっこいい男前になって、そんな時にはバットマンの雰囲気がちらちら、これは檀臣幸さんだろうなって感じがします。檀さんのコミカル演技は知らないのですが、どうもバットマンの雰囲気がありあり。基本男前系の声のおかげか、いつもは人間相手だと少し浮くぐらいのオーバーアクションが多いベンの表情もしぐさも、今回は共演するCGの動物や人形たちのインパクトが強いせいで、彼が浮かなかったからかもしれません。彼の毒を消せるほどの素晴らしいインパクト、素晴らしい特撮とCGでした。
CGの素晴らしさ。 いろいろ書くとネタバレになってしまいそうなのですが・・・ Tレックスの骨の展示、これを動かす演出は秀逸。数年前からは信じられない、本当に素晴らしいまさに生き物の動き。その素晴らしさと迫力は、キングコングやジュラシックパークと遜色なしでした。 なんだか、ハリウッドのレベルがたかくなりすぎて、これが普通なら恐ろしすぎる。
共演のすばらしさ。 ルーズベルトに扮するロビン・ウイリアムス(ずいぶんおじいちゃんになったわ、吹き替え担当、だれかなぁ?原康義さんかなぁ?ちょっと判別つかず)が話題になっていますが、ラリーと交代してやめる3老人の警備員が今回の鍵になる人たちで、長い年月にわたって博物館のすべての秘密をしっている男たちなんですが、この人たちの快演がすばらしい。まず、声キャスが恐ろしい、ディック・ヴァン・ダイク(セシル)が中村正さん(今回は体調良かったのなか?素晴らしい復活の雰囲気)、ミッキー・ルーニー(ガス、永井一郎さんのキャラの方かな?パンフがないので・・・元気満々) ビル・コブス(レジナルド、いつもはモーガンフリーマン担当の坂口芳貞さんに聞こえたけど、違うかも) 他には、エジプトの王様アックメンラーに(たぶん、たぶんですよ)竹若琢磨くん。 そして、何より、シークレットのはずが相当に画面に出張ってくる、実に大活躍で大暴れのオーウェン・ウィルソン(西部の鉄道開拓史のコーナーのミニュチュアで隣のローマ軍と犬猿の仲のカウボーイ側のリーダー「ジュデダイヤ」役)。 そのオーウェンの声が、お待たせしましたの森川智之君でした。シャンハイヌーン、ウェディングクラッシャー以来、20世紀FOXさんありがとうでした。へたれでおちゃめでキュート、わめいたり、ののしったり、すごんだり、それでもって、後半は超男前台詞が聞けます。声のトーンもシーンによって自由自在。 演技の変化の点ではベンスティーラー担当に次ぐ七変化で実に楽しそうでした。(間違いなく、影の準主役の一人でした)。 他にも博物館員の女性が高乃麗さん(コールドマウンテンでこの人の声を覚えたり)、伝説の女性インディアンガイドのサカジャウィアが本田貴子さんかな? ガムをせびるモアイ人形が・・・最初は玄田哲章さんかと思って聞いていたのですが、どうも、どこか若い・・・これもたぶん森川さんです、とにかく台詞一つ一つが大爆笑。
総じて、吹き替えキャストの上手さが、飛行機に乗っている間中、私を惹きつけて離してくれませんでした。 ベンは今回いつもの賢雄さんで無かったのが残念でしたが(森川さんとの共演の妙が・・・)檀さんずいぶんがんばってました。そして森川さんのおちゃめで素敵な演技が、おじさんたちの声の渦の中でひときわ光ってました。さすがです。
眠い・・・
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