声優さんと映画とアニメと
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2005年12月04日(日) 梨園に溺れた・・・

夕べは日記を書こうとしていながら、寝てしまいました
梨園の貴公子(BLCD)がフライングでインターさんから届いていたので、聴きました。まだ発売日より早いので、中身には触れない方がいいのかな?
ネタバレ回避では感想が書けるか自信がないので、すこし間をあけます。












そんなわけで、ややネタばれ気味の感想。
井上和彦さん浅葱のモノローグがメインで進行。そういう意味では、原作どおり。森川さん演じる常磐宗七郎は、パスコレのダイジェストを聴いた後だったので、それほどには驚かなかったですが、それでも、こうしてCDで改めて聴いて、ため息が出るほどに彼の持っている中でもとびきりの良い声で演じているなって実感。うるうるしてしまう・・・
お話としては、原作を読んでいたのでどこがどう端折られていて、エピソードとエピソードをつなぐ短いセリフや浅葱のモノローグでの示唆で、完全に削られていたりする部分がどこなのか判る状態で聴けるので、脚本が宗七郎と浅葱が結びつくエピソード中心に絞り込まれたエッセンスになっているのに感心。なかななか良かったと思います。
贅沢を言うなら、もう10分ほど長くして、もうすこしだけ前半にボリュームをもたせて、二人がというか、浅葱が宗七郎の魅力に惹かれてゆく課程の描写がもうすこし(納涼歌舞伎の稽古場でのシーンなんかが)欲しかった。
和彦さん、あえて若作りもせず、女々しくない、声も地声に近いというかむしろ低めの抑えた感じなのが、魅力倍増、そして悪役賢雄さん、いままで聴いたなかでは1〜2番目を争うほどの自然さ、それほど怖くはないんですがなんともいえないイヤな奴というか、この千石も浅葱を愛していたんだなってというのを感じます。賢雄さん、力はいっていたと思います。その存在感には息を呑みました。
そして、森川さん、飛田さん堀内さん井上さんと大先輩達の胸を借りる形になっていて、10年前のラビアンローズの頃を思い出させる新鮮さ、最近では後輩が多いドラマCDの環境で、これまためずらしい状況、そしてそういう環境にあっても、彼は彼の演技をしていて、さすがっていうか、森川はすごいと再認識。浅葱に惹かれ、強がりの仮面がはがれだんだん弱い人間の部分がでてくる様子が聴いていて良くわかり、そのすこし甘えた感じになる、もたれかかってくる森川さんのかわいさが、私も年上だからか、かわいくて仕方がなくなりました。なんだか、本当に可愛くて魅力的なキャラです。
歌舞伎のシーンは期待より短かった、でもきっとコレぐらいの長さが普段演じ慣れない声優さんには限界かもしれないなというのを、実は飛田さんの演技で感じた。それほど歌舞伎は難しいっていうか、ある意味、もし本当に、今回みたいなエッセンスだけであっても本物の歌舞伎役者匹敵か越えてしまったら、それはそれで困るでしょうし、無理ですねあり得ない、本物の歌舞伎役者は子供のころから生活のすべてを捧げて稽古してきている人達なのであるから、声のプロとはいえ、声優さんに易々と演じられては、歌舞伎役者の存在意義が薄れてしまう。それほどに奥が深い世界で、きっとリハーサルしていた森川さん飛田さんのお二人がその難しさ奥の深さ底知れない恐ろしさを一番肌身でひしひしと感じていらしたに違いない、そうであってもああして飛田さんワンフレーズ、森川さん2フレーズを演じきった度胸と技量には、心底凄いものを感じた。たぶんこれぐらいが限界だろうなって感じた最大の理由は、飛田さんのセリフ後半のパワーダウンの兆候、慣れない演技での喉の負担のせいかな?でも節回しは最高でした。もっと難しくて演りにくかっただろうなって思わせたのが、いきなり口上からはいる森川さん、これこそ身振りや表情も併せて観たかったとこれほど思ったシーンは無かったです(フリートークで、歌舞伎に望む森川さんに対して賢雄さん井上さんが面白いからかい方をしています)。かっかっかって言うシーン、身振りしてるな・・・って雰囲気が、最後の節回しで首を回して顔を動かしてるなって雰囲気、すごい伝わってきて、おうおうって思いました。さすが息芝居に情熱とこだわりを見せる森川さんだけの事はあります、表面だけの演技していない、その心意気と表現力に感心。
歌舞伎の世界はぜんぜん素人なので、過去日記に原作のところでも書いたが、ご多分に漏れず板東玉三郎世代で女形の演技はすこし聞きかじっている程度、助六どころか、女形以外の演技は過去劇場中継を数回みたことがあるだけで、これが良い悪いかなんて語る資格は一つもないが、森川さんの演技、私の感触としては結構様になっていたと思う。こんな感じこんな感じよ・・・としか言えないが・・・。
1ヶ月ほど練習期間があったとか、短いシーンだが、凝集された緊張感が心地よかった。合格点の感想をファンレターに書いて送らなくてはという思いがよぎりながら、ドラマの続きを聴いていた。
それにしても、私の時代は女形とは(おやま)と読んでいたんですが、インターのCDでも「パスコレでもみなさん(おんながた)で統一していた様子、最近はそう読むのかな?どっちでも正解なんだろうなと想像しているが・・・
原作がこれしかお話の展開がないので、本当に出会いだけのエピソードであっさりめのお話で、本音をいうと長さ的にもお話的にも物足りない作品なのですが、これ、続きがあっても難しいかもしれない。もっと歌舞伎シーンやれって言われると、森川さんの負担が激増だし・・・悪役千石のリベンジ作戦大活躍考えるか、なにかスランプや肉体的なトラブルで宗七郎をピンチに落として、それに対して浅葱がどう動く、実は紫川達がもっとべつの形で絡んできて・・・(浅葱を恋敵として意地悪するとか)いろいろ考えても面白いかも・・・とかとか、これだけのエピソードでこのキャストのこの迫力は、正直勿体なすぎる気がする、もっともっとこの人達で聴きたい、そんな渇望感を感じてしまう、それほどすごいキャスティングと演技だった。話がプロローグだけで結ばれちゃってるのがまったくもって残念すぎる。
そうそう、藤村役の安元さん、写真見て唖然、チャドですよねこの人、いやー声と顔のイメージがちがうなってギャップのスリルを味わう久々の衝撃。顔から想像できない渋声ですねこの人・・・

さらにネタばれ発言をどうしても書きたいのでさらに間を・・・









2回目の本当に意味での相思相愛ラブシーンで、導入部に一瞬このままリバースに突入かと思わせるシーンとセリフまわしがある。フリートークで、森川さんがあのまま受けても良かったみたいな発言があって(というか相手が井上さんなら受け演ってみたいというニュアンスだったかも)、私もそう思ったのだけど、あのシーンは気持ち的には浅葱が前のめりだったので、あのままリバースで錯綜したらもっと面白かったのではないかと、気持ち的にあのシーンで森川さんはあのまま和彦さん浅葱は攻め込んできたら受けてたぞ宗七郎だったみたいな役者気分だったに違いないと確信する、そんな演技だった。それでも途中でやっぱ俺行くぞという切り替え部分がまた非常に面白いなって思った。この絶妙の愛の駆け引きが、声だけで綺麗に表現されていて、なんだかもつれ合うイラスト絵が見えてきそうな・・・・そういう二人の非常に感情の入った生っぽい演技だったからこそ、2回目のエッチシーンはマジで聴いているこちらもどきどきした。BLCD聴いても、つくりがあまり生っぽくないというか受けのかたがたには女性の代理を務めていただいてる雰囲気の作品が結構多いのだが、本作はそういう部分では、男同士のベッドシーンなんだという雰囲気がドキドキ感を増幅した、いや・・・・・ちょっと男のマジ恋愛って、やっぱあるのか改めて疑問に思ってしまった(笑)りもするのだが。やだ・・・笑。それだけ、この二人の演技のリアルさには魅力があって、BLCD世界というか演技世界の魅力の虜になってしまう自分を感じた。この二人、攻守はどっちでもいいので、カラミをもっと聴きたい、聴きたいぞ・・・。
それともう一つ、賢雄さんが和彦さんに(役者として)はんなりと嫉妬してる雰囲気だったのにびっくり、森川さん相手の受けの仕事で良い作品が来たら受けてくれそう、そんなニュアンスの発言がちらっとあって、おもわずおいおいありなのかぁ?ありかもしれない、というか聴いてみたいなと自分の感情も含めて一瞬のけぞってしまった。
森川さん、それだけ先輩達に演技を認めてもらっているんだなって納得。彼ならば攻めでも受けでも共演したいと思って貰えるだけの実力に成長したのだなって思うと、なんだか嬉しくなった。

梨園づくしの日記になってしまいました・・・


まいける2004 |簡易メールシルバーナの船室(コラム)

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