声優さんと映画とアニメと
もくじ一覧前の日次の日


2005年09月30日(金) 血のメモリアル

web拍手をぽちぽちと押していただきまして感謝です。

最近急に読んで下さる方が増えた様子で、
カウンターがいつのまにか以前の倍回ってるのに気がつきました。
森川さん人気の賜物なのかなと、感謝申し上げます。
きっとそれだけ、たくさんのみなさんが、
森川さんの精力的かつインパクトのある数々のお仕事の成果と、
その影響を幅広くネット巡回しながら、確かめていらっしゃる、
その道すがらお立ち寄りくださっているのかなと思います。

そんなこんなではありますが、私は思い込んだら一直線で
ひたすら森川さんを追いかけるしか今のところ能がありません。
もしも他にも広く情報をお求めの方がいらっしゃいましたら、
いまからごめんなさいを申し上げます。(笑)

そんなわけで、森川さんが大活躍して有終の美を飾った
GONZOアニメのスピード・グラファー最終回(23話24話連続)を、
今朝早起きして観たので、報告がてらスピグラについての雑感を書きます。

もともと、第1回が綺麗な作画で怪しい演出もあり大期待して始まり、ゴムゴムでナルシーな壊れ怪人キャラを子安さんがやったことと、主要キャストが神楽役の新人さん以外は完璧なる外画系声優さんで占めていたせいで、超展開期待しまくりで始まった作品。
しかし、甘かった、2話で墜落、3話で作画脚本ともに崩壊。
以降はずっと地を這いまくり、途中の10数話は地面に穴を掘って隠れたくなる作画と展開の作品でした。
作画のクォリティは最終数話はかなりがんばっていたとは思う、それでもB級感を脱却するまでには到らなかった。前日にテッカマンブレードを観たので目がしょぼい絵になれてなければ、もっとけなしていたかもしれないが・・・

今朝、最終回を見ながら前半を思い出してみると、なるほど、その目的があったからこその行動だったのね・・・という伏線や納得のお話も数々浮上。
ところが、伏線が伏線に思えない、チープな脚本と演出のせいで(普通伏線というのは、なにかわくわくしたり怪しさを匂わすもの)、なんだかなぁという展開に、だんだん続きを見るのが億劫になる、そんな作品であった。
途中、行き当たりばったりに(見える)逃亡する主人公二人を、これまたずんどこに追いかける3人組と、怪しげな動きをすキッチュな怪人達、色事師もやっちゃう同じく怪しい水天宮(ちょきぱー)のちぐはぐな展開に、醒めたお笑いかと勘ぐる展開だった。
これほどまでに大人が見ると(いやきっと子供も同じく)こんなにもつっこみどころ満載な設定を持つお話というのは、かのいきあたりばったり超展開伏線が拾えないぞの権化の藤川K介氏全盛期や松本0時繁栄期アニメ以来じゃないかしら(とはいえ、あまりアニメを数見てませんが)。
でも、いちおうこのお話は見える所の伏線は拾ってつなぎましたので、よくやったでしょうをあげます。社会の設定や政治経済金融業界の設定はありえなくてファンタジーですと宣言するしかないのですが、それでも子供なら驚く超展開になっていて、突っ込みたくなる気持ちを抑えてGONZOのペースに乗ってあげると、爽快かつ納得の最終回だった。これが結論です。

思い返せば、地を這っていた作品の流れが変わったのは、丁度中間折り返しでやった「上期決算報告」でのクレジットカードCMパロディネタあたり。
このあたりから、この作品がウマ下手の逆のヘタウマなのかと、うすうす思いはじめた。すべては、水天宮にまつわる過去と最終回前後のエピソードをやりたかったがために、それだけのために、全24話に引き伸ばして、いっぱい怪人をだして、繋いだのか。それか?
とにかく、製作者が本当にやりたかったことが見えはじめたのは、ついに主人公が舞台中央から押し出され、代わって水天宮が中央に躍り出た回からである。彼の過去が語られる話は、それまで辛抱してみ続けていた、たくさんのマニアな青少年の度肝を抜き、その後に明かされた水天宮兄妹の悲劇に、関東圏のみで局地的に激増した水天宮ファンの青少年少女をどっと号泣させた。
なにもそこまで、と思うほどに彼の過去は悲しかった。
良家出身の美少年でありながら、借金の方に変態に売り飛ばされ傭兵となり、作戦行動で瀕死の重症、そして生体実験の犠牲者となって超人化。
日本帰還後には再度変身(転進か?)、自力で天王洲グループに取り入り、表社会も裏社会も牛じる企業グループのトップに上り詰め、ついには政財界を支配するまでにグループを発展させる。頭脳明晰で策略家の超実力派な実業家となってゆく。ついには天王洲グループをのっとり、政財界のトップをすべて秘密クラブで囲いこみ、金融にも政治にも介入する力をつける究極の黒幕にまで1代でのし上がった。彼がかき集めた総資産は最終的には600兆円と計上された。
なんとあっぱれ、なんと優秀な人なんだろう。それが水天宮寵児こと上野たけし君であった。
水天宮は金融にも造詣が深く、経営者としての経済活動能力も史上最強、英語もべらべらで軍用ヘリも操縦できる(フルメタルパニックの相良宗助以上に)火気銃器の取り扱いから隠密的な軍事作戦行動に到るまですべてプロである。
男の人のキャリアとして、これ以上のすごい設定って過去あっただろか?いやないだろうと思う。ある意味このキャラは過去最強の人物像なのであると思う。いったいぜんたい、作品的に他の平凡な普通の人々とのバランスがまったく取れない、この突出した人物背景もつ怪物キャラ作り出してしまって、どうするつもりなんだと、最終回でなければ収まりがつかなかった気がする。

しかし、神楽をわが者にしようとした、神谷首相という筋書き的には究極の悪の代理人が、キッチュでチープなひんしゅくの最低行為をやってくれた超設定のおかげで、すっかり影が薄くなったカメラで爆破の怪人の雑賀君もすこしは救われている。悲劇のヒーロー水天宮さんとの最終対決それが残された展開となり、二人は燃えるビルの屋上で対峙。水天宮が最後まで崩れず、すごい人のまま、その一途な思いでやらかしたことはディープインパクト級。
後半おおいに盛り上がり、最後にすがすがしい思いを残す、こんな変なアニメ信じられません。
森川さんの演技の話が抜けてますね、苦しむ息も、ふとしたつぶやきも、そしてささやく声も怒声も、すべてが水天宮のすべての思いを内包していて、すばらしかったです。これだけの存在感、コレだけの人物設定を完全に支えきった演技力、彼にしかできなかったと思いたい(ファンだから)それぐらいの存在感でした。そして彼の声だったからこそ、この設定は生きました、最後の最後まで、水天宮の思いに迷いも黒い影もなく、ひたすら純粋な思いからの行動であったことが納得できるのも、森川さんの透明で善を想像させる声のトーンのイメージがあったればこそと思えます。こういう複雑な役にぴったりの森川智之という役者、今後さらに面白い役が来ることは必至、ますます彼が演じる役が善悪どっちへころぶのか読めなくなり、面白くなってきました。今後の彼のお仕事がどんどん楽しみになる。そんな代表作になったと思います。
GONZOさん、最初は忙しい森川さんをこんな変なアニメにキャスティングして・・・と恨んでましたが、ごめんなさい、最高に素敵な役でした。ありがとう。(手のひら返します、笑)


まいける2004 |簡易メールシルバーナの船室(コラム)

web拍手↑