WORKS クリエイティブは何処から
DiaryINDEX|past|will
平成元年、私がこの業界に復帰してからずっと、新聞原稿の審査として、また、営業としてつきあいのあったIさんが重い病でしばらく入院されることになりました。私にとっては、広告の書物に込める微妙なニュアンスや文字使いのこだわりを理解して下さる数少ない方の一人で、かけがえのない存在なのですが、今月に入って、一度お会いしただけ。自分も大切な仕事を控えてあまり気にもしていませんでした。
今日、うちの会社にしばらく休まれるということで挨拶にこられ、そして私は用があってその時間には外出していて会えませんでした。
この間お会いした時に(二週間くらい前でしたが)、なんの話をしたんだっけと、帰りに車を運転しながら考えに考えて、ようやく思い出しましたが、でも、まだもっと話をしたいこともあったし、いつか自分が世間に認められて出版する日が来たら、その本は必ず読んで欲しいと、考えていたら涙が出て来ました。もちろん、もう会えないと決まったわけではもちろんないし、そんなことは誰もわからない未来なのですが、それでも、今日というほど、一期一会を胸が痛くなる程実感した日はありませんでした。
|