WORKS クリエイティブは何処から
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「そろそろ広告の仕事にも飽きて来ました」なんて、暮の年賀状には書き添えたりしていたのだけれど、一日24時間のうち、短くても2/3は仕事関連の時間を過ごす毎日なんだから、こんな気分で過ごすのはもったいないと思い直し、今年については、初心に帰るのは無理だけれども、せめて還って頑張ろうという目標をたてました。ひと月過ぎてみて、ベテランになると行動力の錆付きが、なまけにつながる判断を下しがちだということを実感しています。それは自分自身もそうだし、仕事仲間にも感じたりしつつ、いつも「新人だったらどう行動しただろう」と思う事で、大分錆びが剥がれたようなこのごろです。まあ、その分とても忙しくなりました。 ただ、物事を分析することや、感じる能力、推察すること、書いたものが世間へおよぼす影響への判断などは、どうしても新人へ還る術はなく、ひとつだけとても苦しいことにぶつかっています。それは、自分の書くものが、時には虚構として世の中に出てしまうことの弊害です。世に言うメジャーな仕事をしている訳じゃないし、仕事の殆どは経済活動の活性化の一翼を担う種類の、他愛もない(といっては広告主に失礼なんですが)ものばかりで(各種ショップの広告やイベント告知、プランなど)、TV、ラジオ、新聞などのメディアを通じて広く世の中に出て行っても、社会悪というほどには感じませんが、新人ではなくなって、依頼される仕事も、ある固体のイメージをゼロから作り上げて行くプランニングから入る場合、それが、ある種のホームだったり、アウトソーシングだったりすると、「現実は少し違うようだけど」と思いつつ、売れるイメージを作りあげていくのが苦しかったりしています。たとえそれが、メディアを使わない、パンフレットやチラシ等であってもです。よく言われる「広告にだまされる」という現象をつくり出してしまうこともあるのかなと。その結果、個人が多額のお金を間違えて使ったり、歩むべき道を間違えたりする場合もあるのかなと。でも、一方では、広告は判断材料のひとつでしかないのだから、そんなおこがましく考えないで、興味を持っていただくためのツールと思えば良いのだと、思いなおしたり。結局、私なりに心を込めてプランニングして、デザインさんにうまく作っていただいて、そしてプレゼンを勝ち抜いたりして今月を迎えているのですが、そんな気持ちでいたものですから、内心、勝っても少々複雑で、できれば林真理子さんのように、自分の書きたいものを書いて、食べていけるようになれたら、本当に幸せなんですけどと、夢もまた新人のころに還ったりして。 少し前に見つけた「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。」という言葉は、心を入れ替えた結果現実になりつつあり、人格が変わるというほど大層ではないけれど、新しい運命へと導かれていくのかも知れません。ミネルバの梟のたとえのように、答が出るのはまだまだずーっと後のことなのだろうけれど。
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