ひまわりさん観察日記
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| 2005年03月07日(月) |
季節外れのおいもほり(一ノ割教室) |
みんなが黙々と絵を描く中、ゆうなちゃん(小3)はあとりえに来るなり「今日は絵を描かないからね!」と持参した箱を取り出す。箱の中には、色とりどりの手作りのカード状のものがたくさん! 聞いてもはっきりは教えてくれないのだが、どうやら学校の生活科の授業で教えてもらったもので、一般的には手のひら大の木の板が紙テープで繋がった『パタパタ』といわれる昔のおもちゃを、厚紙で代用して作ったもの。 「宿題?」と聞いてもそういうわけではないらしく、「友達にあげるの」といいながら、ひたすらに作っていました。このおもちゃの仕組み、実はあとりえでも過去にやった工作『牛乳パックの変身おもちゃ』と似ていて、ゆうなちゃんが幼稚園生のときにやったこの工作を、夏休みの宿題に、ということで、2年程前おばあちゃまに作り方を伝授したことがあって、それ(に似た工作)をまたゆうなちゃんが熱心に作っているとは、なんだかおもしろいですね。
まゆかちゃん(小1)が、昨年10月に『おいもほり』の絵を描いた。 「学校でおいもほりしたの?」と聞くと、「ううん、幼稚園の時にやったの」という。・・・1年前のことか、まあいいか。いつもの『おはなとおんなのこ』の絵よりは・・・。
まゆかちゃんは、『おはなとおんなのこ』という定番の絵を描くことが多かった。よく、「なにを描いたらいいか、わかんない」「なんにも描くことがない」と、描きはじめるまでに時間がかかってしまう子がいる。そういう時は、「何を描くか」と考えるより「今日、学校で何したの?」とか、「友達とどういう遊びをした」とか、そういう日常の会話をするなかで、絵になりそうな出来事を一緒に探し出して、「じゃあ、それを描いてみれば?」というような導入が、有効的なことが多い。
が、何を描いたらいいか、特に描きたいこともないときに、なんとなく楽に描ける定番の絵を持っている子、これは、一見黙々と描いていて、センセイを煩わせることもなく、充実して過ごしているように見えるが、本来の意味で楽しめてないのではないか、と私は思う。ついつい手のかかる子にばかり気をとられて、そういう子の隠れたスランプを見落としがちだ。時々はだれでもあることであろうが、最近ずっと『おはなとおんなのこ』、時々うさぎさんが入る程度、なのが、まゆかちゃんなのだ。
そのまゆかちゃんが、突然1年前のおいもほりを絵にする、と言い出したのだ。これは大歓迎でしょう!
・・・でもこの絵、なぜか忘れてしまったが、途中になったまま年を越したのでした。
それを、今日、まゆかちゃんはまたまた突然、続きを描くと言い出した!
今年に入ってから、まゆかちゃんの絵は少しづつ変わってきている。 もういつもの『おはなとおんなのこ』を描くことは、グンと少なくなった。 お家から描きたいものを持ってきたり、誰と言うわけでも無い『おんなのこ』は、仲のいい『○○ちゃん』になって髪形や洋服を凝って描いたり、絵につけるおはなし(タイトル)も具体的になってきた。
そんなまゆかちゃんが、雪の舞う3月に、おいもほりの絵を完成させた。
おかあさんからのメッセージ。「待つことの大切さを知りました」。 私も、そのメッセージから、あらためてそう実感しました。
3月に採れたおいも、きっと甘くておいしいですね。
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