ひまわりさん観察日記
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2004年10月25日(月) 楽しい断水(一ノ割教室)

貼り絵は一段落して、油絵など各々の制作。

あとりえのすぐ脇の道路が通行止めとなり、緊急の水道工事が行われていた。「土曜日の地震のせいかな?」というのは、ひまわりさんたちと私の推測ですが。『緊急』というだけあって、工事現場の人々も、緊迫した感じで、大声で怒鳴って指示を出したり「今日中に終わるかなあ〜」などと言っているのが聞こえたりして、ピリピリしたムードだ。

そこへ、あとりえの呼び鈴がなる。
工事現場の人が現れ「4時20分から1時間程、断水します」とのこと。
あと10分後から1時間も断水!?さあたいへん、緊急事態です。

まずは、トイレ。
その場にいた4人のひまわりさんに「トイレの水も流れなくなっちゃうからね、みんな今のうちに入って!」・・といっても、みんな「大丈夫」という。5分後、ひとりが「念のため入っておこう」なんていいながら用を足すと、他の子も不安になったのか、つぎつぎとその気になって入りたくなる。最後のひとり、1分前、ギリギリセーフ!

その間に、絵具洗い用のため水もして、ひとまずこれで準備オーケー!

・・・と、ホッとするのもつかの間。
せいたくん(小4)が、突然何を思ったか、洗面所に走り出す。
「・・・・まだかあ〜」とかつぶやいて、戻ってきては、また水道へ。何度も何度も行ったり来たり。その度に蛇口をひねれば、水はまだいきおい良く出てくるらしい。

どうやら、『断水の瞬間』をこの目で確認したいせいたくん。
すると、けいじくん(小4)が「溜め水があるからね、元で水が止まっても、水道管に溜まっている分が出てくるんだよ」と、冷静で的確な判断を下す。



←せいたくんの制作中の鉛筆画。行ったり来たりしているすきに。細かい文字はクワガタのいろいろな名前が羅列している。2ヶ月ほどクワガタを描き続けている・・


すると、『瞬間』を諦めかけたせいたくんは、あとりえ玄関先のマンホールの異変に気付く。蓋が開けられ、なにやら背の高い棒のようなものが取り付けられている。棒は人の手でひねるような仕組みになっているらしい(せいた談)。こうなると、冷静を装ったけいじくんもじっとしてはいられない。ふたりで玄関の横の小窓にしがみついて実況中継。

「ホースがあるよ」「まだ水は通ってないね」「ああ、はやくはじまんないかな」「もお〜〜!ひねっちゃえひねっちゃえ!!」
そこへ、通りに車庫に入りたい車が登場。あえなくひねって欲しい棒ははずされ、マンホールの蓋も閉じられた。「ああ〜〜っ!せっかくもうすぐだったのに〜、悪い車だなあ」と、怒る男子ふたり。

女の子ふたりはと言えば、えみりちゃん(小1)はふたりの後にくっついて、蛇口を確認したり、外を見たり、楽しそうに参加しているが、まゆかちゃん(小1)はまったく興味なし、という感じで黙々と絵を描き続けている。興味というものは、まったく人それぞれでおもしろいですね。

さあ、悪い車も安全に車庫入れ完了し、ふたたび棒が設置されました。いよいよみたいです。「おっ!始まった!!・・ホースがふくらんでる!・・ああっっ!水がっ!水がっ!水がっっ!!」せいたくん、かなり興奮ぎみです。
男子ふたり+えみりちゃんは居ても立ってもいられず、とうとう玄関の外に出て、工事現場を覗いている模様(あぶないかと心配しましたが、警備員さんも横についてニコニコ微笑ましく見守ってくれていたので、安心安心)。「おおおっ」とか「ヒャア〜」とか、楽しそうな声をあげている。

そして数分後、満足そうに部屋に戻ってきた。
「どうだった?水があふれてた?」とか聞いてみると、なぜか放心状態のけいじくんは「言えない・・・何とも言えない。・・・止まっちゃった、僕たち・・」と、なんだか意味深なひとこと。

なになに、なにがあったの?
私も見たかったよ、まゆかちゃん・・・・


1時間後、『止まる瞬間』は見れなかったものの、『出る瞬間』のボコッ、ボコボコボコッッ!と威勢よく鳴る蛇口を、無事に拝めたせいたくんとけいじくんでした。


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