Felixの日記

2005年12月05日(月) 愛媛FC、J2加入

 愛媛FC、昨日のホーム・デンソー戦に2-0で勝利して首位を守り優勝、堂々のJリーグ加入を決めた。
 昨日の松山は雨が降っている上に強風吹きすさぶ最悪のコンディション。それでも7000人余りのサポーターが集まり、声援を送っていた。
 前半、風下に立った愛媛はなかなかボールを前へ運べない。GK羽田のフィードも思い切り押し戻され、サイドからクロスを上げたらそのボールもグングン戻されてPAから出てしまうといった有様で、ピッチサイドのスポンサー看板も動いたり飛ばされたり。しかし、前半半ば辺りから、ドイスボランチの石丸&井上がしっかりボールをキープしシンプルに展開、ペースを握ってデンソーゴールに迫る。二度ほどあった決定機は決められなかったが、エンドが代わる後半は、の期待を持たせた。
 しかしハーフタイムのうちに風向きが変わり、愛媛は後半もまた風下となってしまった。ついていないが、愛媛は前半の余勢を駆って攻め込み、立ち上がり早々左CKを得る。濱岡のキックがゴール前競り合いで逆サイドにこぼれるところを愛媛が拾って折り返し、これを中央で受けた「ズーパー」友近が冷静にゴールに突き刺してついに愛媛が先制。
 さらに後半半ばにさしかかるころ、左サイドでダイレクトパスをつないでキープ、中央石丸が受けてドリブルで持ち上がり、DFを引きつけると右へパス。完全フリーで上がってきたMF赤井がトラップし持ち込んでクロス、中央飛び込んだ長身FW永富がダイビングヘッドでゴールに叩き込んで2-0とした。
 このまま圧倒か、と思われたが、その矢先にボランチ・井上が負傷し金子に交代、さらにGK羽田がゴール前の競り合いで味方と激突、プレイ不可能になったことでベテランGK島津が急遽投入された。
 このアクシデントでややバランスが崩れデンソーに攻め込まれたものの、ここでGK島津が気合の入ったセーブを連発、チームを鼓舞すると、やがて愛媛の持ち味である全員守備が蘇り、相手の攻撃を寸断してゆく。そしてボールを支配したまま、長いロスタイムを使い切って試合終了、JFL優勝決定。

 試合終了後のセレモニーでは望月監督、愛媛県知事や松山市長らが挨拶。知事さんは愉快なお爺さんで、「試合中ははらはらどっきり」とか、「雨の中応援してくれたサポーターの皆さん、本当に、愛媛県民です! 」とか、ナイスなフレーズを連発。青年市長さん、といった感じの松山市長も、「やったー!」とマイクの前でシャウトしたりとテンション高く、それでいてこの優勝をご当地ネタの「坂の上の雲」に形容するなど心憎いところも。
 それから愛媛県サッカー協会会長の万歳三唱、そして写真撮影、胴上げ、そして主将・友近の挨拶。
「30歳になって、この愛媛で、プロになります!」
 そして来場者とともに「Jリーグ!」三唱。それから場内一周。

 Jリーグ加入が危うくなった時、サポーターたちは署名活動を行うなどピッチの外でも戦い、愛媛県、松山市といった自治体もスタジアム整備に予算を出すなどクラブを後方支援。チームはそれに応え、JFL優勝という最高の結果を出してJリーグ加入を決めた。これ以上ないくらいの幸せな出来事。
 J2のレベルはJFLと段違いなので来年は苦戦が続くと思うけど、愛媛県が一体となってこのクラブを支えていってほしいと思う。

 つまり、優勝ってええなあ、と、愛媛CATVのネット中継を見ながら思った。


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Felix