| 2010年05月21日(金) |
『眠狂四郎無頼控』@日生劇場 |
初めてナマGACKTさまを拝見しましたよー。
お顔も着流しの佇まいも本当に美しくてカッコよくて。
でも、それ以上にあの声が素晴らしいです。
ぼそぼそとお話しになるTVでの様子とは全く違い、
低音で力強く、どこまでも通りそうな素晴らしいお声でいらっしゃいました。
歌うわけではないので話し声だけでしたが、
いつか是非、生の歌声も聴きたいと思いましたことよ。
ですが。
舞台全体の感想となると、ちょっと物足りなかったかなー、というのが正直なところです。
ストーリーは、狂四郎の哀しい生い立ち、時の権力者の悪行、ある人物のあだ討ち、を絡めた
わかりやすい孤高のヒーローものですが、
向かい合って会話しているようなシーンが多くて、とにかく画的に動きが少ない。
狂四郎にいたっては、動きも少ないが(殺陣シーンをのぞく)、セリフも少ない。
正直、あの動きのなさは、ガクちゃんが70歳代になったってできるんじゃねーの、ってくらいです。
実際に70代ならともかく、今のガクちゃんにしかできないことをやっていただきたい。
もちろん、セリフと動きが多ければよいというわけではありませんが、
わたし自身が日頃、セリフも動きもこれでもかこれでもか! な舞台を見慣れてしまっているというのも
あるかもしれませんが、ありゃ一歩間違ったら朗読劇になってしまうがぜよ!(言いすぎ)
GACKT狂四郎のゆっくり大きく間合いを取る話し方は、孤高の剣士キャラにぴったりですが、
そのおかげで「この10分くらいのシーン、新感線だったら30秒で終わってるな」
なんて、ちょっとじれったく思ってしまったり。
でもこれらは脚本と演出の問題ですね。パンフを拝見したところ、脚本家と演出家の方は、
おもに大物演歌歌手の方々の舞台を手がけていらっしゃるようなので、ああなるほど、と納得いたしました。
見せ場の殺陣シーンでの、長身の狂四郎が長めの刀をダイナミックに捌く様子はとてもステキでした。
ですが、カッコイイ殺陣をかなり見慣れてしまっているらしいわたしはここでも、
GACKT狂四郎の、あまり足を開かず、腰を落さず、な、行儀のいい(?)殺陣には、
凄みがあまり感じられませんで。
いやいや、きっとムダな凄みを見せずとも強いところが凄いのだろうけど。
ガクちゃんご本人は、リアル挌闘家やリアル体操選手のような、ものすごい身体能力の持ち主なのに、
あの殺陣からはあまりそれが感じられないのが、激しくもったいないと思ってしまいましたよ。
あれはひょっとして、見せる殺陣というより、本格的な剣術に近いものなのかもしれん。
でも素人目には、わかりやすい殺陣の方が説得力があるのですけどね。
まだ公演は始まったばかりだし、なんたってGACKT氏はこれが初舞台だと言うし、
ご本人のポテンシャルの高さからすれば、きっとこれからどんどん変化・進化されるのでしょう。
舞台の背景に使われていた映像はとても美しく、SUGIZO氏による音楽も素晴らしかったし。
あのビジュアルの美しさと声の良さはそのままに、もっと自由自在に大化けされることを楽しみにしております。
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