| 2009年10月15日(木) |
『蛮幽鬼』10月13日昼 |
息子の高校も次々に学級閉鎖になり、インフル包囲網は着実に迫ってきているのですが、
それでもとにかくこの2ヶ月間をどうにか無事にやりすごし、
観たかったステージは全部観られたことに、本当に感謝でございます。
ましゃライブもあやかし様ライブも、そしてこの『蛮幽鬼』も、どれも本当に素晴らしかった!
壮大で激しくてせつない復讐劇です。
祖国の将来を担うために大陸に渡り、あらゆる知識を学んで5年後に祖国に帰るはずの4人の若者。
帰国直前、最も高い志を持ったひとり(上川隆也)が仲間殺しの罪を着せられ、
帰国どころか一生逃げることのできない監獄島に送られてしまう。
彼を陥れたふたりはその大陸の宗教「蛮教」を祖国に持ち帰り、
莫大な布施と権力を得てのし上がってゆく。
監獄島に10年幽閉され脱獄に成功し、復讐の鬼となった彼もまた「蛮新教」の教祖を名乗り、
祖国に戻り、自分を陥れた者たちへの復讐を開始する。
復讐の鬼となる土門(上川隆也)が、なんだかんだ言いつつ冷酷になりきれなかったり、
もとは志の高い人だったという片鱗が覗いてしまったり、というあたりが
なんとももどかしいのですが、でもそこがとても魅力的だったり。
土門の復讐を手助けしようとする謎の人物・サジ(堺雅人)の殺人兵器っぷりが凄まじいです。
殺人以外に興味はない、殺人の技術ならすべて習得しているという正体不明の人物なのだが、
激しい殺陣の間も、人を殺す時も、花道を全力疾走しているときも、
あの不思議な微笑みが絶えることはないのですよ。
何をしていてもあの笑顔、ものを言えばあの朗らかな声、たたずまいはあくまでも穏やか。
なのに人を殺す以外に興味はない。今回の舞台で一番インパクトのある役どころでした。
舞の名手にして剣の達人・刀衣(早乙女太一)の殺陣も素晴らしかった!
いつぞや「しゃばけ」で美しい女の妖怪を演じていたのを拝見しただけなのですが、
舞も優美ですが、殺陣の美しさもそれ以上。
全身に、バネのような柔らかな強靭さがあって、スピーディでとても力強いのに
舞っているかのように伸びやかで美しい。素晴らしかったです。
踊りも殺陣も、鍛え上げた筋肉がなければ決して美しくはできないものですね。
それにしても、この方が18歳だとパンフで知ってビックリ!
舞も殺陣も素晴らしい上に、堂々と落ち着いた立ち居振る舞いでいらしたので、
ふつーに20代(後半?)くらいかと思っていました。
もちろん、おなじみの新感線劇団員の皆さまも最高に面白くて。
映画やドラマといった映像作品も大好きですが、
「役者」としての真髄はやはり舞台の上でこそ発揮されるのかな、と思ったり。
たくさんのお客さんの視線にさらされた、逃げも隠れもできぬ舞台の上で、
凄まじいパワーを放ち別世界を創り上げる生身の役者さんたちの姿に、
限りない畏敬の念を抱くのでございます。
ビバ新感線!
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