2007年09月05日(水) |
人の上に立つ人間の心得 |
まずは最近気になるCM。
・UNO by オーランド・ブルーム
これ、松竹座の翼を観るために泊まった大阪のホテルで、友人と「スシ王子!」を
見ていたのだけど、その始まる前だか途中だかに初めて見たのですよ。
まさに8月24日深夜が、この120秒バージョンが初めてオンエアされたときだったらしいですね。
コミカルなドラマ仕立てになっていて、オーランドカッコエエ!と見入っていたのだけど、
ふと気づいて「あれ? これCMだよね。すっごく長くない?」と不思議に思った記憶が。
SHISEIDOさんはおいくらお支払いになったのでしょう。←下世話なやつ
映像もさることながら、クインシー・ジョーンズの「愛のコリーダ」が超懐かしすぎる。
・DoCoMo 2.0 by KAT-TUN これも目を惹きます。カッコイイっすねー。同時通訳携帯、実現するのもそんな遠い未来ではなさそうな。
が、わたしが一番素敵と思うのは犬とお話できていることだ。
動物さんたち、いいこと言ってくれそうな気がする。
では本日も人間国宝の講談師・一龍斎貞水師匠のお言葉をご紹介。
某オトコマエなアイドルのお話もそのあとに。
「公衆の面前で部下を侮辱して何とも思わない人、
良いところより悪いところに目を向ける上司は、
いずれ失脚していくのが世の常です。」
(「心を揺さぶる語り方 人間国宝に話術を学ぶ」 一龍斎貞水著より)
よぉーーーく聞けぃそこの上司!! ←私怨ですか
このお言葉の例に出されていたのは織田信長。
歴史的な真偽のほどはわかりませんが、ひとつの解釈としてはよろしいのではないかと。
織田信長と言う人は、家柄や学問の有無に関係なく有能な人を用い、
人材登用という能力がとても優れていたのだそうです。
そんな信長に一番高く評価されていた家臣が明智光秀。
ところが、様々な文献に「信長は家臣を殴る」という記述がしばしば見られるのだそうです。
自分で殴る。小姓(森蘭丸)に命じて殴らせる。そして光秀もそのように殴られていた。
「本来であれば、これは人の上に立つ人間が絶対にやってはならないことです。
つまり、公衆の面前で部下を侮辱する。」
そして起きるのが「本能寺の変」。
「信長ほど実力があり、人間的魅力にあふれた人でも、そういうことになるんです。
普通の人が同じことをやったら、下の人間は間違いなくついてこなくなるでしょう。
手を上げなくても、言葉で自尊心を傷つけるのも打擲(ちょうちゃく・人を殴ること)です。」
今どきは、リアルに殴る上司がいるところなんてヤ○ザ関係しかないとは思われますが、
言葉による侮辱は限りなくありますね。
その対極にいたのが秀吉だそうです。秀吉のやり方は、
「人を褒めるときには、みんながいる前で大げさに褒める。
人をきつく叱るときには、誰もいないところでこっそり言う。
もちろん、示しをつけるために、公衆の面前で激怒して見せることもありましたが、
そのときには後でちゃんとフォローをする。」
こうして聞くとそれがいいに決まってる、と思うのだが、なかなか出来ないものです。
キム兄が妻夫木くんを叱咤するときのフォローの仕方は笑えますが。
そこで出てくるのが「滝沢演舞城」座長・滝沢秀明氏のお言葉です。
これは「Top Stage」の滝沢さんの連載「ヒビコレ決戦」に「”滝沢流”リーダー論」
というお題で書かれていたものです。長いので要点箇条書き。
・長期の舞台は、慣れて気が緩む時期に全員で初心にもどることが必要。
・そういうときは自分が代表して怒る。ジャニーズ勢全員を集めてガッツリ怒った。
・怒るのは本番5分前。なぜ5分前かというと、怒られたあとは「どうしよう、ああしよう」って
色々考えすぎて、そんな気持ちのまま舞台に出るのはまずいから。
だから、考える時間を与えないためにギリギリで怒って、ピンと気持ちが
引き締まったまま舞台に出させるようにする。
・気が緩んでて危ないな、と思う奴には、直接は怒らない。
自分がみんなの前で叱るのは、その先輩たち。いわゆるおにいちゃんジュニアを怒ることで
「オマエがやったことで先輩が怒られるんだ」というチームワークを意識させる。
・叱られ役のお兄ちゃんジュニアと自分には暗黙の了解があって、彼らは自分が
代表で怒られているという意味をちゃんとわかってくれている。それが信頼関係。
はー。やはりこの人のリーダー的資質は凄いっすね。
ステージ上でなごやかに後輩イジリをしている姿からは、全く想像できませんけどね。
しかも「ここで言っちゃったらもうこの手は使えないな」と、言ってから気づくあたりもカワイイ。
部下の気持ちをちゃんと汲んだ褒め方怒り方ができ、なおかつ的確な司令塔でいてくれる、
でもなんだかツッコミ所満載で可愛い、そんなリーダーと一緒に仕事ができる以上の幸せは
ないのでございます。
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