せらび c'est la vie |目次|昨日|翌日|
みぃ
そういう訳で引き続き「祝賀モード」のワタシである。 と言うか、本来なら作業をどんどん進めねばならないところなのだが、先日風邪っぴきの癖に酒を飲みに行った所為か、その後具合が悪くなってしまって、スローペースなのである。 昨日の時点では、これは二日酔いの所為なのかはたまた風邪の所為なのか、調子の悪さの判別が付きかねるという不都合な状態だったのだが、酒がすっかり切れた今日になってみれば、これは正に風邪の所為という事が一目瞭然である。 薬とオートミールという麦粥と珈琲を摂取する。 珈琲の味が良く分からない。ならば勿体無いから飲まなければ良いのに、つい習慣で朝起きると二杯分くらいの珈琲を入れてしまうので、不可解に思いつつもちびちびと飲み干す。 大家が裏庭で何やら電気器具を用いて大工作業をしているので、時折うぃーんと大きな音が炸裂する。五月蠅いので、こちらも作業をしながら気が散って困る。しかし自分がそれを「言い訳」に怠けたがっているのも承知しているので、耳栓をしながら作業を継続する事にする。 本当なら今頃スキー場で良い汗を掻いている筈だったのに、現実は曇った冬枯れの外を眺めながらとんかちのまだらな音を聞く、週末の午後である。 何か楽しい事を考えようではないか。 …… …… おお、そういえば、来週にはこの街に漸くやって来た「ユニクロ」へ初買い物に行く事になっている。 先日飲んだ帰り道、同僚でありまた近所に住む友人でもあるひとりの女性が、薄手の物を幾つも重ね着して、大変寒そうにしていた。寒くないのかと聞いたら、寒いよと事も無げに言う。もっと暖かいコートか何かは無いのかと聞くと、無いと答える。 あら、それは大変。この街では、ダウンのロングコートが冬の必需品だよ、と言うと、もうひとりの同僚兼友人もそうだそうだと口を揃える。 考えてみれば、彼女はこの街に来てまだ半年程なので、この街の寒さの程を良く知らないのだろう。東京の冬程度の防寒対策では、幾ら暖冬気味とは言え、この冬を乗り切るのは難儀だろう。 そのうち、先日「ミニコミ誌」に挟まっていた「ユニクロ」のチラシを発見したのを思い出し、是非一度覗きに行きたいと思っている、と話したら、ふたりとも行きたいと言うので、では早速来週辺りにどうだろう、と電車の中でさっさと取り決めた次第である。 「ユニクロ」熱は、日本ではもうとうに冷めたのかも知れない。 しかしワタシはまだ人々が騒ぎ始めたばかりの頃に偶々帰国して、軽いのに暖かいジャケットをひとつ購入して以来、こういう店が手近なところにあれば良いのにと羨ましく思っていたので、今回の「期間限定進出」は喜ばしい話題である。 中でもワタシの目当ては、子供用の柄付きダウンジャケットである。ついこちらの暮らしの癖で、大きい子供用のなら着られるから、きっとワタシに合うサイズがあるだろう、と期待している。 それと綺麗な色の徳利のセーターも欲しい。暖かなアンダーシャツもあったら良い。 …そうか、欲しい物あったな、と気付く。 氷点辺りを行ったり来たりの日々。
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