せらび c'est la vie |目次|昨日|翌日|
みぃ
今日はどうした風の吹き回しか、此処数日来の自棄に蒸し暑い真夏日から一転して、暑い事は暑いのだが蒸し暑さの無い、比較的涼しい一日である。 そういえば、先日身分証を某店にて紛失した件について書いたが、その後日談を書いていなかったので、大した話ではないのだが一応書いておく。 そういう訳でワタシはその試着中に紛失した身分証を受け取りに、翌土曜日に行く予定だったのをすっかり行きそびれて、結局月曜になってから出掛けて行った。 この月曜というのは、何度も言うようだけれども夏季語学講座の終了試験の日であり、ワタシはこの身分証が無いとその建物に出入りが出来無いので、必然的に試験の前に立ち寄る羽目になったのである。 するとどうした事か、店は模造紙のような茶色い紙で一面覆われてるではないか。工事中か。 そんな事では怯まぬワタシは、ガラスのドアを開けてつかつかと中へ入って行ったのだが、予想通りそこは改装中で、ついこの間まで小洒落た高級服を澄ました顔で売っていた売り子たちの姿は何処にも無く、代わりに荒くれオトコたちが半裸で唸る仕事場と化していた。 それはそれで目に良しとする。 物が分かっていそうな(もしくは言語が通じる)人間はいないかと辺りを見回していると、ある男性がどうしましたと聞く。赫々然々と説明すると、ここは現在工事中で関係者はいないから、本社の方へ電話してみるが良いと言う。 大陸本社の番号が分からないので、一先ずその支店の代表番号に電話してみたのだが、改装工事中に付き金庫の鍵を持っている人間が今何処の支店に居るか分からないから、本社へ電話しろ、と言って番号を教えてくれた。 しかし大陸本社の電話に出た女は、こちらが緊急である旨を説明しても「改装工事中」の一点張りで、一瞬コイツは馬鹿なのかと思ったくらい、呆れる程融通が利かない。 埒が開かないので、思い余って数ブロック離れた別の支店に出向く。 そこで責任者に取り次いで貰うと、またしても赫々然々と説明して、何とかしてあそこの店舗の金庫の鍵を持っている人物を探し出して貰えないものかと交渉する。 この責任者は意外と分かりが良くて、当該店舗の副責任者が別の店舗に出向中であるから、その人物の名前と店舗の電話番号を教えてあげましょう、とメモしてくれた。彼女自身もその店舗へ電話を掛けてくれたりなどして、中々好意的であった。 漸くその支店に電話が通じると、その副責任者はたった今改装中の店舗へ向かったところだ、と言うので、ワタシはすぐさまその店舗へ引き返した。 しかし、一足遅れですれ違ってしまったようである。荒くれオトコたちに紛れて図面に向かっていた別の店員嬢は、自分は金庫の鍵は持っていないし、副責任者も次は何時此処へくるのか分からない、金曜に再開店するまで待つしか無いだろう、と言う。 ワタシは再び大陸本社へ電話する。何とかならないか、近いうち誰かこちらへ来る予定があるなら、それに合わせてワタシも出掛けて来るから、教えて貰えないか、と何度も頼んだのだが、「改装工事中」の一点張りである。 この女は、馬鹿決定。 という訳で、ワタシは散々無駄足を踏み無駄に携帯電話の分数を使った挙句、結局身分証を取り戻せないままという状況である。 試験には結局、顔見知りの警備員に媚を売って、免許証提示で見逃して貰ったが、敗北感に見舞われ後味が悪い。 そういう訳で、昨日は久し振りにヨガレッスンに行ったら、案の定筋肉痛で節々が痛いので、今日は自宅で作業に勤しむ事にする。 今日はそれ程暑くないので、オフィスの冷房が無くても凌げるのは好都合。 新たな仕事に就いても、こんな「フレックス」な状況は二度と得られまい。 ・・・そういえば仕事、見つかるのかなあ。
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