毎日がeveryday日記
DiaryINDEXpastwill


2004年11月08日(月) 京王線のドアの前

電車の中で小学生の男の子が前に立っていました。彼はおじいちゃんらしき方と一緒に電車に乗ってきたのですが、おじいちゃんは孫をドア付近(つまり僕の前)に立たせて、自分は遠くから見ていました。

彼はドアの外側をじっと見てはアーアー叫び、ウーウーうなっていました。最初は正直(リスニングの練習をしていたので)うるさいなと思っていたのですが。しばらく見ているうちに、彼が喋れないのではないか、と思い出すようになりました。

身長は僕の胸くらいまで、だいたい120〜130くらいだと思います。このくらいの子が実際喋れないはずがないんですよ。(彼と同じくらいの慎重のモンスターに算数を教えてたわけですから)おじいちゃんはときどき近づいて、なだめるように何か言っていました。でもその声はもしかしたら届いていないのかもしれないと思うと、なんだか聞こえてくるリスニングテープがおこがましく思えました。

最近こんなふうに、比較的軽い障害を持つ子供が増えているそうです。医学が発達してそんな子供でも助けられる、悪い言い方をすれば、淘汰されないからだそうです。

ヒトは進化の過程でさまざまなものを淘汰し克服してきました。しかし本来弱肉強食の原則上、淘汰されるはずの弱者が淘汰されないとなると、これは逆説的ですが、ヒトはいよいよ破滅へのプロセスを踏み出しているのかも知れませんよね。

・・・障害者の方を非難するつもりはなかったのですが、なんだかそう取られても仕方ない文章になってしまいました。ごめんなさいm(__)m僕が言いたかったのは社会的弱者は切り捨てろってことではもちろんなくて、結局のところヒトもしばしば自然界から逸脱した、なんて言われるけど、自然界の一部にすぎなくて、「生けるものすべては滅ぶ」原則に収まってしまうもんなんだ、と思ったということです。


いかひこ

My追加