Rei's column
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2005年05月31日(火) 薔薇が来た

ベランダで小さな白い花をたくさんつけた薔薇がたいそう綺麗です。

窓を開けるとほんのりと・・薔薇の芳香がただよってきます。
本当に幸せな気分になりますねぇ。。

そうそう、私の忘れていた趣味のひとつに「ガーデニング」というのがあります。
マイブームだったのは軽く10年くらい前。
その当時は花の種類も資材も少なくて
雑誌で見て憧れたイングリッシュガーデンを実現するすべも技術も私にはありませんでした。

それが今、すっかりブームとして定着しているんですねぇ。
思わずびっくり。

久々に行ったガーデニングショウで衝動買いした薔薇の木。

す〜っと伸びた太い枝の先にこんもり丸く茂ったトピアリーに仕立てられていて私の身長くらいあります。
ここまで大きくするには苗から何年かかるんでしょうか。丁寧に育てられていて葉っぱには斑点ひとつありません。
その手間や苦労を考えると割に合わないほどの売り値です。

とはいえ大きいし安くもないし。ウチには庭が無いしベランダの日当たりもイマいち。

薔薇の前で唸ること軽く30分ほど。

こういう特殊な仕立てであまり数の出回らない種類の木は今ここで決断しないと次回はもう無いかもしれない。
え〜〜い!思い立ったが吉日!買いだっ! というわけで我が家のベランダに来たこの花。


小指の先ほどの小さな白い花が弾けるようにたくさん咲くこの花は
「グルメポップコーン」という名前なんだそうです。
薔薇といえば小洒落た名前が通例なのになんと面白い。

・・たしかにポップコーンみたいだ@汗

お休みの日の昼間、ずいぶん長い時間をかけてこの花をかまっていました。

咲き終わった「花殻」をひとつひとつ手でつまんではハサミで切り落とし
花が終わった小枝を切り戻す。こうすると2番花が伸びて来ます。

作業するたびに小さな白い花びらがはらはらと散って葉っぱの間に落ちるのですが
その花びらも極力拾わないとはりついて腐り、葉っぱの病気を誘発してしまいます。

一目惚れして何も考えなかったけど
・・・はっと気づけばこの薔薇、通常の薔薇よりかなり手がかかる。
花が小さいぶん花殻摘みもすさまじく手間がいる。

う〜〜〜〜ん。予測していなかったゼ。

ま、惚れてしまったものは仕方が無いですからね。
後から文句いうのは反則というもの。気にしない、気にしない。。


薔薇といえばお花屋さんで切り薔薇として売られているハイブリッドローズを思い浮かべると思いますが
なんといっても栽培するならクラッシックな花形が美しいオールドローズや
壁一面にアーチを描いてたくさん花をつけるつるばらが私は最高に大好きです。

1個栽培しはじめてしまったらもう1個も10個も大して手間に大差はなし。

・・・清純でノーブルな花をつける白薔薇や
薄い花びらを幾重にも重ねてクラッシックな花形のピンクローズなど
何個か栽培してみたいなあ、と考えています。

無農薬栽培ははじめての取り組みなので下手すると病気で全滅なんてことになりかねないのかもしれません。
でも丁寧に手間をかけて花の手入れをするってやっぱりいいものです。
咲いたときの喜びといいますか、いつまで見ていても飽きないんですね。これが。

今、デルフィニウムの蕾が開きはじめました。

咲きそろうとまことに幻想的な、大きな花株が上にのびて大輪になる花です。

最終的には今企画を担当しているカフェのガーデンに移植する予定の植物たちですが
来年の今ごろのガーデンを賑やかにするためにはメインの植物の準備が今から必要です。

今週には大輪のジャスミンの苗やハーブの苗、大型に育つアジサイの原種の苗が通販で届きます。
オールドローズも思い切って?あと2株ほど増やす予定です。

私の頭の中にはすでにかなりカンペキに次に作るガーデンの絵が描かれています。

ガラスのコンサバトリー(サンルーム)を開け放つと
そこから見えるガーデンの風景。

半日影の部分には水の落ちるウォーターガーデン。
そこには白い花々と緑を配置して、植えたい花は・・・etc

10年前には単なる憧れだった風景をカンペキに自分の手で3D化する。
オープンカフェ。コンサバトリールーム。
セレクトした美味しいお茶と焼きたてのスコーン。。
半分に割ったスコーンには本物のクロテッドクリームをたっぷりつけて
自家製のジャムをのせて・・・ 

考えただけで寝食を忘れるほどそそられる企画です。

本当にあちこちのティールームでお茶をしまくりましたが
細部までこだわって気配りのいきとどいたティールームにはなかなかお目にかかることが出来ません。

つまりはティールームはお茶単体に終らず
ガーデン、インテリア、テーブルウェア、すべてを含めていただくことで美味しいお茶になるわけで
どこかひとつにでも気配りが欠けると
「ああ、あんまりココの人はお茶が好きじゃないんだなあ・・」と残念に思うのです。

・・私はやっぱりマニアなんですね。性格が。


最初に紅茶に感動したのは高校生の頃でした。

お土産でいただいたイギリスのフォートナムメイソンの緑の缶入り紅茶。

ミルクティーにしたら目から鱗が落ちるほど美味しくて
今までの黄色いティーバッグは、あれはいったい何だったのかと@笑

本を買い漁ったり、知識のある人に聞いたりするうちにお茶の道具やガーデンにも興味を持つようになりました。
今思えば稚屈な出来栄えでしたが無いものは自分で作ってみたり。ま、ことごとく失敗したりもしましたが・・

「見て」「聞いて」「やってみる」は大事、と。

・・今週のヤン○ガの愛読マンガであるキャラクターが申しておりましたが

本当にそう思います。

そのとき実際やってみた(失敗も含めて)貯金がいろんなことの応用に効いています。


今回、たまたま薔薇を手に入れたことで自分の企画が大きく変貌を遂げています。
そうだ、あの頃自分が夢に見た絵を形にしてみよう。
資材も花も手に入りやすい環境が今なら整っているし。

そして自分が納得できるサロンを作ってみたい。

でもそれは「自分が一番好きなもの」ではなくてあくまでも「人に夢を見せるもの」でなくてはならないわけです。
・・仕事ですからね。そこのバランスがちょっと今まで立てていた企画では悪かったように思います。
少し自分の趣味趣向に走りすぎていたきらいがあったような。

あの時、あの薔薇を買って来て本当に正解だった。

薔薇との出遭いが私に大事なヒントをもたらしてくれたように思います。
ポップコーン姫、ありがとう@笑


自分が夢に見た、というよりもたくさんの人に夢を見せるであろうイメージ。

さて、今日からまた戦争です。企画変更〜〜〜!

いくらハードでも苦ではないのは仕事から愛されたいという欲求なのかもしれませんね。


Rei


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