あたたかなおうち



 

ダブルサイズの布団に、3人で川の字になって眠る。
私の右側には祐ちゃんが
左側にはハルが。

なかなか寝付けない私は
それぞれの寝息を確かめる。
祐ちゃんの厚い胸にしがみつくと
暖かくて大きな、しっかりとした鼓動。


祖父の癌は、
手の施しようがないくらい広がっていた。
2ヶ月前に見つかった小さな陰は
あっという間に両肺の大部分を覆っている。
『進行の早い、珍しい型なんだって』
母もまた、現状を受け止めきれていない。


祐ちゃんの体温が、私の体を伝う。
信じられない。この熱が、いつか消えるなんて。

2008年02月06日(水)
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