あたたかなおうち



 弱音

うつぶせの祐ちゃんをマッサージしていたら
あっという間に眠りに落ちてしまった。

祐ちゃん、危ないからメガネ外そうね
私は手を伸ばして、メガネを慎重に外す。


不意に祐ちゃんが泣きそうな声で呟く。

…疲れちゃった


え?
私は驚いて、祐ちゃんの顔を覗き込む。
寝言のようだった。


決して弱音を吐かない祐ちゃん。
本当は、当然、辛いこともたくさんあるだろうに。


私は、コタツで寝ている祐ちゃんの隣にもぐりこんで
頭をよしよし、と抱きしめる。
祐ちゃんのまぶたが、かすかに反応する。


2005年02月01日(火)
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