Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 おばあちゃんのお葬式
2005年02月24日(木)

 いや〜、疲れました。ずっと気を張っていたせいか、すべての式が終わって自宅に帰ってきた頃にはどっと疲れが出てしまい、夕方から夜まで寝てしまいました。

 おばあちゃんのお葬式は、まず朝の身内だけのお別れの式から始まりました。棺桶に一緒に入れるものを入れ、その後飾り花でおばあちゃんの身体の廻りを飾り、最後に棺桶の蓋をして、「釘打ちの儀」で終わりとなります。ところが、棺桶に蓋をする際、それまで気丈に振る舞っていたおふくろが、思わず載せようとした蓋を再びこじ開けようとして「お母さん!」と泣きながら叫び、とてもたまらない気持ちになってしまいました。

 その後参列者を招き入れての出棺前の儀式が行われ、その最後に母が遺族の代表としてお礼の言葉を述べたのですが、時折言葉に詰まったりもしましたが、しっかりとした声で、無事に最後まで言葉を言い終わることが出来ました。遺族席に戻ってきたおふくろに、こっそりと「頑張ったね」と声を掛けてあげました。

 その後、霊柩車とバスで火葬場に移動し、納骨に約1時間20分ほどかかると言うことだったので、その間待合室で食事をとることになりました。その間、おふくろは親戚の人たちと笑い話などもしていたのですが、やはり実際に骨になってしまったおばあちゃんを前にすると、「おばあちゃんの骨、こんなに少ないよ」とまた涙ぐんでしまいました。

 遺骨となったおばあちゃんとともに再び会場へ戻り、この後は本葬儀と、繰り上げで初七日の法要まで済ませてしまいました。最後は場所を移動し、「精進落とし」として参列者全員で精進料理を食べました。しかし、火葬場で食事をとってからまだそれほど時間が経っていなかったので、かなり苦しかったです。おふくろが笑顔を取り戻して、デザートのメロンを3人分もぺろりと平らげてしまったので安心しました。

 おばあちゃんの享年は81歳。81年の生涯がおばあちゃんにとって長かったのか短かったのかというのはおばあちゃん本人にしかわかりませんが、大事なのは、「どれだけ生きたか」ということよりも「どう生きたか」と言うことだと思います。おばあちゃんという存在は、唯我独尊、天上界でも地上界でもただ一人です。そしてそのおばあちゃんの存在は、僕たちの心の中に、思い出として刻み込まれています。
 「天命を全うする」の「天命」とは、100歳のことを指すのだそうですが、100歳以上生きられる人というのは、数十人に1人と言われています。しかし、だらだらと100年生きるよりも、充実した81年を生きる方がよっぽど価値のある生き方だと思います。おばあちゃんは皆に愛され、価値のある人生を送ってきたと思います。

 昨日のお通夜、今日のお葬式とも、とてもいい式でした。おばあちゃんもきっと喜んでくれていると思います。



おばあちゃんと僕



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