Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 ブッシュ氏再選
2004年11月03日(水)

 2日投開票の米大統領選は3日、「暫定票」の扱いから結果が判明していなかったオハイオ州を共和党現職ジョージ・ブッシュ大統領が制し、選挙人274人を確保して、民主党ジョン・ケリー上院議員を破り再選を果たしました。ブッシュ氏は同日午後3時(日本時間4日午前5時)過ぎから、ホワイトハウス近くで勝利宣言しました。

 ブッシュ大統領はホワイトハウスの執務室で受話器の向こうのケリー上院議員を「あなたは尊敬に値する見事な相手だった。自身の努力を誇りに思うべきだ」ねぎらいました。
 敗北受け入れを伝えたケリー氏とブッシュ大統領の会話は3、4分。電話をかけてきけたケリー氏が「大統領、おめでとうございます」と祝福すると、両者は長かった選挙戦での互いの健闘をたたえ合ったといいます。
 ケリー氏は米国が分断の危機にあることを訴え「団結しなくてはならない」と強調。イラク政策や対テロ戦で、党派を超えて大統領と協力していくことを約束しました。

 個人的にはケリー氏というよりはブッシュ以外の人にアメリカ大統領になって欲しかったわけですが、再びブッシュが当選し、アメリカと世界は今後4年間、ブッシュと共に歩み続けることになりましたか。
 小泉首相はブッシュ大統領との蜜月関係において、「大統領は映画『真昼の決闘』で、孤立無援で悪に立ち向かうゲーリー・クーパーだ」と例えていましたが、ブッシュ政権が「孤立無援」であるというのは大きな間違いです。単なる「単独行動」という表現が最も正しい表現でしょう。

 国際問題は協力してのみ解決できるものです。国際テロ、大量破壊兵器拡散、地域紛争に加え、貧困、気候変動、感染症の脅威もあり、こうした課題を克服するには一致協力した取り組みが必要だと思います。ブッシュ氏が大統領を続投することになった以上、ブッシュ大統領の今後の舵取りに期待するしかありません。そして新しい任期では、ぜひとも自らの過ちを真摯に受け止めて、正しい方向へ軌道修正してほしいものです。

 今回の選挙では、首都圏などの大都市ではケリー氏優勢、その他の地域ではブッシュ氏優勢だったというのが大きな特徴だったと思います。つまり、政治の中心に住む人々の多くがブッシュ政権に疑問を持っていると言うことになります。ですから今回のブッシュ大統領再選は、アメリカ市民がすでにブッシュ政権のやり方を認識しているという点で、ブッシュ大統領が誕生した頃と大きく状況が変わっています。
 ブッシュ大統領としても、そのアメリカ市民の疑問を払拭するためにも、様々な政策の見直しを余儀なくされるはずです。そしてその見直し方も、これまでの彼の思想や理念を180°改めるようなものでなければ、アメリカ市民は決して納得しないでしょう。



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