Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 シンセサイザーを修理する
2004年08月12日(木)

 僕の自宅にはシンセサイザーが2台あるのですが、そのうちの1台がもうかれこれ12年以上使っているものでして、あちこちガタがきています。機能的には全く問題ないのですが、鍵盤が中で折れてバネが外れ、下に下がったままの状態になってしまうのです。しかも、特に使用頻度の多いキーの鍵盤がそうなってしまうので、演奏したり曲を作ったりすることができなくなってしまいます。

 ずいぶん前にも書いたことがあるのですが、僕はこの鍵盤を自分で修理します。もう何度かこの修理を経験しています。メーカーに送って修理を依頼すると、修理代だけで数万円かかるし送料もかかります。手間と時間はかかりますが、鍵盤をパーツとして取り寄せれば1つたったの300円ですから、それを取り寄せて中を開け、折れた鍵盤を自分で取り替えればいいわけですから、はるかに安上がりになるというわけです。それに、自分の商売道具ぐらいは、自分で直せるものは愛情を持って自分で直したいですからね。
 それと、このシンセサイザー、買った当初は20万円以上したのですが、つい最近リサイクルショップでこれと同じ機種が、無傷の状態でたったの2万円で売っていましたからねえ。今となっては、修理に出すんだったら買った方が安上がりという状態になってしまっているのです。

 この折れた鍵盤を取り替える修理は、まず裏返して裏側のキャノピーを開け、基盤を取り外し、鍵盤がむき出しの状態になるまで外していくわけですが、この鍵盤むき出しの状態まで到達するまでにえらい苦労します。なぜなら、まずキャノピーの段階でネジを30箇所も外さなければならないからです。キャノピーを開けたらさらに基盤を外すために6箇所のネジを外し、最後に鍵盤の土台を外すのに6箇所のネジを外します。その後鍵盤を支えている長いゴムパッキンをするすると壊れている鍵盤の部分まで引っ張り出して、壊れた鍵盤を取り外して新しい鍵盤と交換し、再びパンツにひもを通していく要領でゴムパッキンを戻していき、再び大量のネジと格闘しながら土台、基盤、キャノピーを戻していきます。つまり、この作業の80%以上がひたすらネジを回していく作業であるというわけです。

 実は、現在3つの鍵盤が折れています。それも見事に僕がよく使うコードのキーでした。しかも、前回別の鍵盤を修理した際に、苦労して最後まで作業を終えた後で試し弾きしたら、今度は別の3箇所が立て続けにパキン!ポキン!北京!上海!と折れてしまい、今までの苦労は何だったんだ〜〜!と途方に暮れてしまい、その後しばらく放置したままにしていました。しかしさすがにあまり放置したままだと可愛そうだし僕も困るので、今回思い立って、久々にネジと格闘しながら修復を完了しました。かかった費用はパーツ代だけの900円+消費税。今回は……試し弾きしても他の鍵盤は折れませんでした。ホッ。


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