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■ 徹夜仕事
2004年02月27日(金)
あーしんど。今日は夜の9時過ぎにデザインの方の仕事を終えた後、そのまま今度は作曲の仕事に突入して朝までかかりそうです。28日の深夜1時を回ったところですが、現在は某自動車会社の新車CMの音楽を担当していまして、ノルウェーでロケーションされた「ラッシュ」といわれるイメージ作り用の仮の荒映像とにらめっこしながらシンセサイザーと向き合っています。
本来音楽の仕事は、インスピレーションが沸きやすい夜にすることがほとんどなのですが、さすがに今日は昼間の仕事がきつかったので疲れがひどく、今のところ全然良いアイディアが浮かんでこないですね。まあ音楽というものは目に見えないものですから、お客さんとの意志の疎通を図るのもなかなか難しいものがあるんですよね。「ラッシュ」を見たイメージにしたって見る人で十人十色でしょうし、そのバックで流れる音楽はどんなものがいいかなんてものは、それこそ無限大にあるわけですからね。そんな状況で何もなところから音楽を作り出していくというのは、なかなか厳しいものなんですよ。
しかしながらこのクライアントさんとはもう結構長いお付き合いをしているので、だいたい僕に任せてもらえるので自由度は高いと言えますね。まあ自由度が高いだけにどんなイメージにしようか悩んでしまうというのもあるんですが。こういう時って、まず最初に悩むのが、イメージの方向性なんですよね。「無難路線」で行くか、「冒険路線」で行くか、はたまた「イメージギャップ」を狙ってみるか……この最初の岐路で、その後の制作に大きく影響を及ぼしてきます。
「無難路線」は、いわゆる「ありがち」なものですね。ただ、今回扱う新車は高級車なので、無論オリジナリティのある作品にする必要はありますが、あまり大きく脱線したりすることはできないんですよね。ファミリー車や軽自動車ならいくらでも脱線させることはできるのですが、高級車はやはり高級感とストイックさ、そして荘厳なイメージを必要としますから、安易に「冒険路線」で行くことができないわけです。
「イメージギャップ」といえば、映像に対してあえてイメージのまったく違う音楽を被せて相乗効果を狙うというものですが、今回用意された映像は、森の中を走り抜けていくというもの。本来ならオーケストラ音楽かピアノソロといった静かな曲調がしっくりきそうですが、ジャジーな曲かボサノヴァチックな曲をつけるという暴挙に出てみようかと、ふと思ったりもしました。
……つーか、こうやって音楽についてだらだら語っている暇があったら、仕事しろよ自分……。
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