Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 佐藤琢磨の今後
2002年11月08日(金)

 注文していた「F1速報」の日本グランプリ号がようやく届いたので買ってきました。今年の鈴鹿は佐藤琢磨の5位入賞が最も印象的なレースでしたね。
 佐藤琢磨は、昨年イギリスF3で圧倒的な強さを見せたことと、優勝経験もある中堅チームジョーダンからのデビューと言うこともあり、歴代日本人ドライバーの中でも最も期待されていたドライバーでした。しかしさすがに1年目は歯車が噛み合わず、しかもF1屈指の実力派であるジャン・カルロ・フィジケラがチームメイトとあって、なかなか評価されるべき結果を出すことができませんでした。

 しかし、最終戦の鈴鹿でようやく5位という大きな結果を残すことができ、琢磨なりに、1年間F1で走ってきたことの、ひとつの答えを見いだすことができたのではないかと思います。F1で全17戦を走り、フィジケラからも多くのことを学び、経験不足はほぼ解消されたと言ってもいいでしょう。もし琢磨が来年もジョーダンで走ることができれば、琢磨は見違える強さを見せてくれるに違いありません。

 ところが、琢磨とジョーダンの来シーズンの契約は現在、非常に不透明です。ジョーダンとは2年契約と3年間のオプション契約を交わしているだけに、琢磨が来年もジョーダンで走る可能性は大いに残されていますが、琢磨はホンダという後ろ盾を失い、さらにジャガーを離脱したエディー・アーバインがジョーダンにアプローチしており、ジョーダンが来年使用するフォードエンジンで走った経験のあるアーバインを必要としているとの噂もあり、琢磨にとってジョーダンのシート獲得ははっきりいって非常に不利な状態であると言わざるを得ません。

 単純に考えてベテランのアーバインと将来性のある琢磨を比べてみると、昨年の暮れにアレジを蹴って琢磨を選んだことから考えても、ジョーダンがアーバインを獲得するというのは考えにくいのですが、琢磨はアーバインに比べてサポートするスポンサーが乏しく、資金難のジョーダンにとってはもっと日本企業の琢磨へのバックアップが欲しいところでしょう。

 もしも琢磨が来年シートを喪失することになったとしたら、日本のF1ファンにとっては大きな損失です。鈴鹿での5位入賞が琢磨にとってF1での最後のリザルトとなってしまわないよう祈るばかりです。


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