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■ ベートーベンの「第九」
2002年10月23日(水)
ベートーベンの「第九」のCDを久しぶりに聞きました。「第九」はモーツァルトの「レクイエム」とともに中学時代に合唱で歌っているので、(BeBeさんも同級生なので一緒に歌った)一応バスのパートは一通り原語で歌えるのですが、(「第九」はドイツ語、「レクイエム」はラテン語)まあ「第九」は奥が深い、素晴らしい作品だと思います。 あまりにも有名な「♪フロ〜イデッシェ〜ナ〜ルゲ〜ッタ〜ルフ〜ンケ〜ン」のフレーズ以外でもいい曲がたくさんあって、「第九」をフルで聴くと新しい発見があるかもしれませんよ。邦題が「歓喜の歌」と言うだけあって、ほんとに最初から最後までバイタリティに溢れ、気持ちが充実したときに聴けば、至福の喜びに浸ることができます。
……そういえば長野オリンピックの時に、確かオリンピックテーマが「子供たちのためのオリンピック」とかで、開会式のセレモニーでは森山良子が不思議なコスチュームを着た子供たちと戯れながら歌を歌ったりしていましたが、このとき世界の小澤征爾が新日本フィルハーモニー交響楽団を指揮し、世界各国とリンクしながらこのベートーベンの「第九」を演奏しました。 ところが、これを見た30歳の主婦が「テーマが『子供たちのためのオリンピック』なのに、『第九』は難しすぎて子供たちにはわからない」という信じられない批評を朝日新聞の読者の欄に投稿していました。
……「第九」ぐらい子供に聴かせんか〜い!音楽の時間でも必ず習うほどの、世界どこに行ってもたいてい知られている、あの有名な「第九」を知らない方がよっぽど恥かくぞ!……ああ、きっとこの30歳の主婦には、小澤征爾の「『第九』という素晴らしい音楽を子供たちに知ってもらいたい」という気持ちが理解できなかったのでしょうねえ。たぶんこういうお母さんが、子供が喜ぶからといって「団子3兄弟」のCDを買ったりしているのだろう。
世界の小澤征爾が、オリンピックのセレモニーという世界の注目を浴びる大舞台で、なぜあえて「第九」という超スタンダードでポピュラーな曲を選んだのか、ちょっと考えればわかると思うんだけどなあ……。
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