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■ ニューフェアレディーZ VS S2000(3)
2002年10月18日(金)
S2000のエンジンは、スポーツカーとしては理想の極地にあるといっても過言ではないでしょう。運動性能を邪魔しないために極めてコンパクト・軽量に設計され、2.0Lの直4自然吸気であるにもかかわらず最高出力は250馬力、リッターあたり125馬力で、同クラスのターボ車に勝るとも劣らないパワーを引き出してくれます。さらに最高回転数は9000回転まで出すことができるのです。吹け上がりも高回転まで非常に鋭く、回転が高まるにつれてパワーが張り、6000回転を超える頃にはV−TECが作動して一段と鋭さと伸びが増し、気持ちよく加速してくれるのです。さすがは専用エンジンと言ったところでしょう。 一方のZはスカイラインGT−Rに搭載されているのと同じ3.5LのV6自然吸気エンジンで、最高出力も280馬力を誇るものの回転数はスポーツカーとしては物足りない6500回転、実際に走らせると非常に穏やかで、鋭さは全く感じないらしいですね。しかしZのエンジンはどこでも十分なパワーを得られるため、実用的であるという点ではスカイラインと共用しているというのも頷けます。さらにエンジン音も高回転でいななくS2000に比べてZはとても静かで、気付かないうちに高スピードに達してしまうようです。つまり、Zもスポーツカーとしての速さは十分備えていると言うことですね。
トランスミッションは、S2000が6MTのみに対し、Zは6MTとMTモード付きの5ATの2種類が用意されており、6MTの操作感は専用設計のS2000が圧倒的でしょう。ハンドリングはどうでしょう。この要素に関しては、専用設計と共用設計の違いがもっとも如実に現れる部分だと言えます。S2000はホンダとしては久々のFRだけに、非常にシャープでダイレクト感の高いハンドリングです。一方Zはとにかく安定性を重視しているため、常にどっしりとした感じを伴うそうです。
(つづく)
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