2週間の中絶記録
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2004年09月07日(火) 2軒目3軒目の産婦人科

9月6日は とても長く 疲れ果てた一日だった。

というのも昨日
F産婦人科を後にしながら ふとあることを思い出したのだ。

私がまだ独身時代のこと。
水泳合宿があるのに予定の生理が来ない。
このまま遅れて生理が来ると
水泳合宿の時、生理中になってしまう。
そのとき、産婦人科を受診したことがあった。

妊娠検査をしたあと、妊娠してませんね、と言われ
腰に注射を打たれた。
「これで3日くらいで生理来ますよ
 生理が来る注射だから」
そして本当に3日後に生理が来た。

生理が来る注射・・・

あの注射を打ってもらうことは出来ないだろうか?

私はF産婦人科に電話をし、その注射のことを話した。
看護婦は「あぁ、多分できると思いますよ」と言い
電話をわざわざ先生に代わってくれた。

しかし先生はNOだった。

あの注射は、妊娠している人には効かない。
妊娠していない人にのみ効く。
そして、もし妊娠している人にあの注射を打って
万が一、偶然、胎児に何かあったとき
その注射のせいだと言われても
責任が取れない。

「私、出産を希望しているわけじゃないんです。」

私も必死になってしまう。

「でもね、そうは言っても、人間の気持ちは変わったりするんですよ。
 今は産まないと言っても、少し経ったら産みたくなるかもしれない。
 そのときに、注射をしたことが何か問題になっては
 困るんです。できません」

電話を切っても
あきらめられなかった私。

妊娠している人には効かない、と言われても
それは実は注射が中絶行為につながる可能性を
秘めているからかも、と解釈してしまった。

その時点で時間は午後5時だった。

「あの病院ならまだやってるかもしれない!」

もう一度車に乗り込み、近くの産婦人科へ。

しかし診察時間は5時まで。6日のうちに注射を打つのは無理だった。


そして翌7日。
私は注射に執着していた。
どうしても打ってほしい。生理が来るかもしれない。

でも病院の尿検査で今度は確実に陽性と出てしまうかも。
そしたら注射は打ってもらえないだろう。

私は子供の尿を採取して、バッグに隠し、M婦人科へ。

初めてのふりをして
妊娠検査を受ける。
今回、妊娠検査とは言わなかった。
「生理不順で」と告げた。

生理不順で、生理が遅れてしまうと旅行があるので困る、
だから今月だけでも、生理がすぐ来るようにしてほしい、と告げた。

また内診だ。

また時間がかかる。

「何かおかしいですか?」と何気なく聞くと
「う〜ん・・・何かねえ、怪しいんですよ。妊娠してるみたいだなぁ」

やっぱり・・・。
不安になる。

問診を終えて、先生が言う。

「このエコー見てほしいんですけど、直径4ミリの点が見えるでしょう。
 これが多分しばらくすると・・・」

「生理が来る注射を打ってほしいんですけど・・・
 妊娠していても、産めないんです・・・」

「打っておきますか?」
先生はあっけなく、注射を打ってくれた。

「早ければ3日、遅くて一週間して生理が来なかったら
 おそらく妊娠しているでしょう。
 生理が来る確率は半分です。妊娠してたら生理来ません」

やっぱり、注射は妊娠している場合には効かないのだった。
M婦人科での尿検査は、子供の尿を提出したから勿論陰性だったのだが
超音波で、妊娠の疑いはすぐ分かってしまうものなのだ。

でも、私はもうこれで、覚悟が出来た。
半分の確率でもいい。生理が来てくれることに希望を持とう。



久美子 |MAIL

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